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3歩前のことを忘れる女のサブカルと介護の記録

神戸に住むアラフォーOL、波野なみ松の、仕事と趣味と母の介護を両立させる日々の記録。

介護施設からの呼び出し

今朝、母をお迎えに来てくれた介護スタッフさんから話があると言われた。

何の話だろう!?と不安になりつつ、介護施設を訪ねた。

しかし話を聞いてみると、何のことはない。

介護スタッフのリーダーさんの要件は大きく3つ。

 

  1. 夜間のトイレ介助のこと。
  2. お薬のこと
  3. お誕生日会のこと

 

まず、トイレ介助のことについて。

夏の初めごろ私が、

「朝の4時か5時くらいにおしっこが出ることが多いので、それくらいの時間にトイレに連れて行ってもらえたら漏れないと思います」

と言ったことがあった。

確かにそのときはそうだったのだ。

本人もそのときは、その時間に目が覚めて、トイレに行きたい意思表示もできていた。

 

ところが、最近は尿が出にくくなっているので、行ってもおしっこが出ない。

行きたいという意思表示もない。

それどころか、寝てしまっていて目覚めない。

起こしても起きない。

 

「状況が変わってきているので、夜中のトイレ介助はやめて、睡眠を優先してもらってもよろしいですか? ポータブルトイレに座っていただいても、眠られていることが多いので」

 

どうやら施設では私の指示を守って、4時から5時の間にトイレタイムを設け、わざわざ母を起してポータブルトイレに座らせてくれていたようなのだ。

「全然かまいません!むしろ寝させてやってください!」

いくら夜勤とはいえ、わざわざ夜中に介助してもらっていたなんて。

本当に申し訳ない。

 

ただし、起こさずに寝かせっぱなしだと、母は必ずオネショをする。

しかも、1回の尿量が多く、6回吸収の大きいパッドでさえ横漏れがする。

防水シートを使っているから寝具は汚れないけれど、パジャマが汚れる。

 

そこで、施設で考案してくれたのが、1、2回吸収の小さいパッドと大きいパッドを組み合わせて使う方法。

小パッドをくるくると丸めておしっこが出る股のあたりに当て、そのうえから大パッドを敷き、紙パンツをはく。

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この方法でほとんどパッド外に漏れることがないそうだ。

 

「小と大の2種類を用意していただくことになります。2つ使うので、申し訳ないんですけど。でも、防水シートを汚して捨てるより、小パッドのほうが安いとは思いますので…」

 

リーダーさんは申し訳なさそうに言うけれども、何をおっしゃいますやら、だ。

そういう提案をしてもらって、テクニックを教えてもらえるのは、すごくありがたい。

さっそく小さいパッドを買って、明日もたせるようにします、と約束した。

自宅でも、防水シートの消耗が減るほうがありがたいから、さっそく今夜から実践だ!

  

その次はお薬の話。

最近、口腔ケアのときに薬が粒のまま口の中に残っていることが増えたらしい。

そこで、施設では試行的に、薬を粉砕して粉にし、ゼリーに混ぜて飲ませる方法をとってくれている。

その話を聞いて私も、

「では今度お薬のお代わりをもらうとき、薬局で粉にしてもらいますね」

と言っていた。

 

でも、この粉作戦、順調ではない、という報告だった。

粉にすると薬が苦いらしく、飲み込めずに吐き出してしまうことがあるらしい。

ゼリーにシロップを加えて甘くしても、ごまかしきれないようだ。

 

「粒なら出ても口に戻せるんですが、粉だと戻せませんので。薬局で粉にしてもらうのは、ちょっと待ってください」

 それも全然OKだ。

私以上に薬に対して気を配ってくれていて、頭が下がる。

 

 

3つめの話はお誕生日会のこと。

9月は母の誕生月で、今月誕生日の人をまとめてお祝いしてくれるらしい。

不二家で誕生日会をするんですが、お連れしてよろしいですか?」

「そりゃもう、ぜひ連れて行ってやってください! ありがとうございます!」

 

そういうイベント事をやってくれるのは、家族としてはとてもうれしい。

だんだんとレクリエーションに参加しにくくなってきているだけに、できるだけ楽しみを作ってあげたい。

 

問題は、食べられるかだ。

おそらく、連れて行ったはいいものの、食べられない事態が発生する可能性大。

 

「なので、昼食を食べてしまうとケーキが入らなくなるので、昼食を抜いて、不二家でケーキを食べることになっても大丈夫でしょうか」

「もちろん! どうか美味しいものを食べさせてやってください」

 

 

施設からの話はそれだけだった。

「ご家族様から何かありますか?」

と尋ねられたので、胃瘻について聞いてみた。

 

リーダーさんは、

「まだ波野さんは口から食べられますから。食べられるうちは…」

と、胃瘻については否定的なニュアンス。

そして、こんなことも教えてくれた。

「波野さんに食べてもらうミキサー食はスタッフも試食してみているんですよ。美味しくできているか、食べてみてます。青い野菜のはイマイチおいしくないんですけど、それ以外はおいしく食べてもらえてると思います」

家だと、もちろん私も味見をしながら作っているけど、介護施設でも味見をしてくれているのか…。

どんな味だか、知っているのと知らないのとでは全然違う。

「実際、味が濃いほうが喜んで食べていただけるようです」

「あ~、すみません、それは家での私の味付けが濃いからかも!」

私が肩をすくめてそういうと、リーダーさんも苦笑いしながら、

「でも、食が進むのが一番ですからね」

とフォローしてくれた。

「母はこんな状態ですので、もう高血圧も糖尿も気にしてません。おいしく食べてくれたら、それで十分ですから」

 

介護スタッフさんと話をしていると、勇気がわく。

胃瘻はしばらくやめとこう。 

やっぱりプロは知識の集積が違う。

三人寄れば文殊の知恵。

一人で介護していたら、とっくにバテていた。