3歩前のことを忘れる女のサブカルと介護の記録

神戸に住む40代波野なみ松の、育児と趣味と要介護両親の対応に追われる日々の記録。

さんさん天国で『TOO YOUNG TO DIE 若くして死ぬ』

火曜日、ようやく時間ができたので、塚口さんさん劇場にクドカンの『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ!』を見に行った。

http://tooyoungtodie.jp/sp/index.html

職場が塚口の友達を誘ったら、なんとこの映画を見るのが3回目だという。
なにゆえそんなに!?

でも、なるほど行ってみてわかった。
重低音ウーハー上映をしている塚口さんさんはエライ!
これ、家のテレビで、音を遠慮しながら見たらきっとツマラナイよ!

最近、塚口さんさん劇場は相当アツい。
時間が合わず私は見送ってばかりだけど、『ブルースブラザーズ』も重低音ウーハー上映をしてたし、今敏監督の『パプリカ』をやったり、次にはなんと『オネアミスの翼』を上映だなんて!
『マッドマックス』や『キングスマン』のイベント上映をやったり、ほんとツボついてくる。
もし私も近所に住んでたら、もっと通ってるかも。
塚口さんさん、映画天国!

ところで、先日、『観ずに死ねるか!傑作音楽シネマ88』という本を買った。
紹介されている作品の中で、ありそうで載ってなかったのが『少年メリケンサック』。
『TOO YOUNG …』同様、宮藤官九郎監督、向井秀徳音楽の映画。
この2つ、クドカン&向井ロック映画シリーズと言っていいんじゃないか。

向井秀徳のロックは映画ととても相性がいい。
最初に衝撃を受けたのは、塩田明彦監督・宮﨑あおい主演の『害虫』で音楽が使われていたときで、一辺にナンバーガールが好きになった。
もちろん今回だって、向井秀徳の音楽なくしては成り立たない。
ていうか、音楽がほぼすべて。

音楽以外は、出演者の面白さで成り立っていて、カメオ出演も含め、どこに誰が出ているかを見つける宝探し。
憂歌団の木村の歌が聴けたり、Charと野村義男のギター対決があったり、筋とは無関係な部分が楽しい。

「クレジットに中村獅童があったけど、どこに出てたのかしら?」
と、さすがに3回見てたらわかるだろう、と友達に尋ねると、
「ガマン汁の役」
と即答で教えてくれたのだけど、上品な彼女の口から出たその言葉にびっくりしてしまったのはしょうがない。

映画のストーリーでは、地獄だなんだ言って、こんなのであれば毎日が愉快。
こんな地獄なんて、太平洋戦争で玉砕や餓死ばかりだった南方戦線や、原爆投下後の広島・長崎や、ナパーム弾で爆撃されたベトナムの村や、今も続くシリアの内戦に比べたら、単なるテーマパークだ。
戦争も地獄も知らないけどさ。

ただ、見ていて「そんなバカな!」と突っ込みつつ、ふと気がついたのは、私は完全にリインカーネーション、輪廻転生を信じてるってこと。
映画みたいな方法ではないけど、死んでも何かに生まれ変わるんじゃないかと思っている。
インドのインコかもしれないし、アフリカのゴリラかもしれないけど、きっとまた生まれ変わるんだよ。

昔読んだ本で、生まれ変わるときはだいたいグループになっている魂があると書いてあった。
今、私は母の介護をしているけれど、なんとなく母とは前世からの因縁があって、そのカルマのせいで持ちつ持たれつしてるんじゃないかという気がしている。

オカルトはたいがい半信半疑。
なのに、これだけは別。
きっとそれは、身近な人たちの死と、自分の死を受け入れるための準備なのだ。

どうせまた生まれ変わるんだし、死んでも永遠のお別れじゃない。
そして、地獄に落ちてもロックバンドのライブを楽しめる!
そう思えれば、死ぬのも楽しみだよ。

そして母にも、またね、と言える。