3歩前のことを忘れる女のサブカルと介護の記録

神戸に住む40代波野なみ松の、育児と趣味と要介護両親の対応に追われる日々の記録。

石原慎太郎に見る最悪の上司

松本隆作詞・細野晴臣作曲の『ハイスクールララバイ』を歌ったのはイモ欽トリオだったが、彼らのコンセプトは「良い子悪い子普通の子」という3段落ちコントだった。

それになぞらえて、上司の3段階を考えてみた。

【良い上司】
部下から提出された報告書や稟議書は一通り目を通して、するどいところを指摘し、どうすれば良くなるのかをアドバイスしてくれる。問題があったときは速やかに部下に事情や経緯をヒアリング。あとは自分ひとりで立ち向かい、「これは決断した自分の責任です」と言って部下の個人名を出さない。

【普通の上司】
部下から提出された報告書や稟議書はパラパラめくり、誤字脱字レベルのど~でもいい重箱の隅はつつく。問題があったときは、「君がやったことだけど俺も責任者だし、一緒に謝りに行こうか。報告があったのは覚えてるけど中身は忘れたから、説明は君がするように」と言われる。

【悪い上司】
「信頼してるから任せた」と言って、部下の報告書や稟議書は読みもしない。面倒くさがって説明も聞く耳を持たない。判子を勝手に押しておくように部下に預けたり、システムのID ・パスワードも教えて仕事を丸投げする。問題があったときは「部下がやったことで、私は知りませんでした。判子を押した記憶はありませんし、処理をした記憶もありません」と言う。似たようなセリフに「前任者がやったことで、私は預かり知りません」がある。

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良い上司はUMAレベルなので存在すら未確認だが、悪い上司はダンジョンの腐った死体レベルで出没する。

たくさんの管理職が「聞いてない」「そんなこと言ってたか?」「覚えてない」「記憶にない」と言うのを耳にしてきた。
「やることがたくさんあって、そんな細かいこといちいち覚えていられない」
というのが言い訳だが、こちらからすると、
「ひょっとして認知症なのかな?だったら本人のためにも会社をやめていただいたほうがいいのにな…」
と思うことも多い。
脳では海馬が記憶を司るというけれど、管理職を長くやっていると馬は豚へ変身し、いつしか海馬は海豚になるんじゃないか。

先日の石原慎太郎氏はまさに、悪い上司の典型だった。
かつて「理想の上司」にランキングされていたのが笑わせる。
投票した人、大丈夫ですか?


私の上司にも昔、プチ原慎太郎がいた。
プチ原課長はいつも、
「波野さんの好きにしたらいいよ」
が口癖で、何を相談しても受け流されていたのだけれど、あるとき部長に呼ばれて、
「この企画は何や」
と問いただされた。
私が提案し、長い時間かけて課長と打ち合わせして決めた企画だったので、プチ原課長が部長に説明をしてくれるのかと思いきや、
「そうだよ波野さん、これは僕もどうかと思うなぁ」
と言われてひっくり返った。


逆にプチ原課長が一人で資料を作るときもあったのだが、あるときやはり部長に呼ばれ、
「ここの数字はどうなってるんや」
と尋ねられたプチ原課長は、私のほうを振り返り、
「波野さ~ん、ちょっと~」
と呼んだ。
まじで?!
私ぜんっぜん知らないし!
やられたわ。そのタイミングで名前呼ばれたら、まるで私が作ったみたいになるじゃないかよ!


今エピソードを紹介した課長は、「部下になすりつける系」のプチ原慎太郎だったけれど、別のパターンもある。

ビッグマウス系」のプチ原慎太郎だ。
男性は偉そうな態度に騙されやすいので、「あの人はできる人なのかも」と思い込まされてしまう。
「組織のため、会社のため、顧客のため」と口では標榜するくせに、内実は自分のためだったりして、口と行動が矛盾する。
人件費を節約するなら、安いパートさん切るより、高給取ってる自分達が先に退陣すればいいのに、60過ぎても会社に居座ってしまう、プチ原慎太郎。

税金を無駄使いしたり、国有地をディスカウントする愛国者たちもその典型だ。
国を愛するなら10倍の税金を払って貢献してくれよ、と情けなくなる。

石原慎太郎氏は記者会見前に「果たし合いに向かう侍の気持ち」と言っていたけれど、そんな侍には、この曲、RHYMESTERBIG MOUTH 』を送ろう。
聞きあきたぜそのでけぇくち!