3歩前のことを忘れる女のサブカルと介護の記録

神戸に住むアラフォーOL、波野なみ松の、仕事と趣味と母の介護を両立させる日々の記録。

三宮にシアター・エートーができた。

4月1日土曜日、三宮に新しくできた劇場、シアター・エートーに、『松尾貴史Presents A☆toプレこけら落とし記念落語会』へ行ってきた。

神戸の劇場といえば、こくさいホールや神戸文化センターがあるけれど、どちらもオペラや歌舞伎向きの大きいハコ。
それより小さめの劇場なら、新神戸オリエンタル劇場か、神戸アートビレッジセンターが思い浮かぶけれど、どちらも新神戸、新開地と、街を離れている。
町の真ん中にちょうどいいかんじの小さい劇場がないっていうのは寂しいなぁとは以前から思っていた。

シアター・エートーに行ってみると、思いのほかJR三ノ宮駅から近い。
東側のエリアなので、賑やかな場所ではないけれど、この近さならこれからも気軽に遊びに来れそう。

この日の出演者と演目は、
桂りょうば「子ほめ」
桂吉坊井戸の茶碗
松尾貴史「一文笛」
だったのだけど、その前に、松尾貴史さんとゲストの吉村智樹さんのトークがあった。

話の主な内容は、お二人の神戸の思い出と、大阪芸大の話。
シアター・エートーの名前の由来は大阪芸大のA棟という場所で、大阪芸大出身者が中心になって設立された劇場であるらしい。

松尾さんの同学年が、劇団☆新感線いのうえひでのり南河内万歳一座内藤裕敬、そして庵野秀明だという。
大阪芸大出身者が関西の小劇場を牽引してきたのは知っていたし、漫画家島本和彦の『アオイホノオ』で描かれたように、庵野秀明とその周辺が新しいアニメの歴史を作っていったのも知っていたけど、その二つの世界が同じ時期に並走していたとは思わなかった。
なんなの大阪芸大?!すごすぎる。

神戸にまつわる話としては、吉村さんが話題にされた「思いつき」というレジェンド級の喫茶店の話が面白かった。
思いつきの詳細については、こちらのブログが詳しいので、行ってみたときの楽しみに、今は何も書かないでおく。

仲入りのとき、隣に座っていた方が、
「さっきの喫茶店メモしとこう。えーっと、喫茶‘思い出’やったかな」
と連れの人に語りかけながらメモをしていたら、前の座席の人がクルッと後ろを向いて、
「思い出と違いますよ、思いつきです。春日野道です」
と言う。
知らない人にそこまででしゃばって言うなら詳しいんだろうと思っていたけれど、あとでネットで調べてみたら思いつきの場所は兵庫じゃないか。
隣の人は「春日野道」とメモしていたのに、どうなったことやら。

それくらい、観客は皆、その吉村さんの話に「自分も行ってみたい!」と思わせられたのだった。
絶大な宣伝効果。

もう一昨年になるけれど、ロフトプラスワンウエストで、吉村さんの珍スポットを紹介するイベントを見に行ったことがある。
そのときも、紹介される味があるお店のスライドにお腹を抱えて笑ったものだ。
なので、演劇や落語はもちろんだけど、ロフトプラスワンみたいなサブカルトークショーなども、このシアター・エートーで企画してもらえたら面白いのになぁ。
大槻ケンヂののほほん学校をやってくれないかしら。)

松尾貴史さんの落語のまくらは出身地である神戸の話で、
「おしゃれな町と言われますが、怖いおっちゃんいっぱいおるで」
という、地元の人ならではの感覚で会場を喜ばせた。

私はもともと播州人で神戸の人じゃないからこそ、神戸っ子たちの地元愛がめちゃくちゃ強いのをひしひしと感じる。
松尾さんの語りもそうだし、それを聴くお客さんにも、地元愛が溢れていた。
道徳の教科書問題に軽くふれて、
「神戸はパンの町やのに、和菓子に変えられたら逆に郷土愛が育たへんのちゃうか」
と言うのはほんとにその通り!
けれどその程度で地元愛を失う神戸っ子じゃないのも確か。

それにしても、どうして松尾さんは落語家じゃないのにあんなに落語がうまいんだろう??

最後に、出演者と支配人で日本酒の鏡割り。

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退出するときには、記念の升でお酒もいただいた。
めでたいめでたい。

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子どもをほめずとも、灘の酒が飲めました。