3歩前のことを忘れる女のサブカルと介護の記録

神戸に住む40代波野なみ松の、趣味と母の介護と育児に追われる日々の記録。

『スマートモテリーマン講座』でモテを考察する。

モテとは何か?

女性向けファッション雑誌の表紙などで、
「冬のゆるふわモテ髪コレクション」
とか、
「この冬はマニッシュだけどモテコーデで決める!」
とか、何を言ってるんだかよくわからない表現を見かけるけれど、頻繁に見かけるからには「モテ」は重要らしい。

モテ。

…よくわからない。
意中の特定の男性(私の場合オーケンとか)に好かれたい、良く思われたい、振り向いてほしい、というのはわかる。
好きな人から好かれたい。
でも、好きでもない男性なら、人として良好な人間関係が築けたらいいな、と思う程度だ。
好きじゃない人からはどうでもいい。

モテというのは不特定多数から異性として好かれることみたいなので、どうも「モテたい」心理がわからない。
だいたい、配偶者や恋人がすでにいるにもかかわらず、さらにモテたいなんて、どういうことなんだろうか。
ややこしく煩わしいだけじゃないのか。

それでも、モテたい、とにかくモテよう、という人間の姿はそれだけで滑稽である。

『スマートモテリーマン講座』という舞台のタイトルを見たとき、モテに興味があった私はビビっときて、こりゃあ見に行かなきゃと思ったのだった。
しかも、福田雄一の作・演出で主演が安田顕
福田雄一演出のドラマ『アオイホノオ』でヤスケン演じる庵野秀明がお気に入りだった私だから、さらに触手が動く。
さらにさらに、シソンヌも出てるじゃないか。
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というわけで、11月30日木曜日の夜、友達二人を誘ってシアタードラマシティへ『スマートモテリーマン講座』を見に行った。

二人ともこの舞台のことをよく知らないままついてきてくれたのだけど、終演後、
「誘ってくれてありがとう!めっちゃ面白かった!」
と言われて、そんなふうに感謝されることも珍しく、戸惑ってしまったくらいだ。

それくらい面白かったわけだけど、ネットに予告的に出ている動画などではどんな舞台か想像もできないので、簡単に説明すると《ネタバレ含みます》、2次元ヲタクで中二病の若い非モテ会社員が可愛い同僚の女の子を射止めようと試行錯誤する様子を、安田顕のモテ解説とモテアドバイスをはさみながら追っていく話。

福田雄一らしく、全編を通してアニメのパロディ満載。
主人公のヲタクっぷりを過剰にデフォルメして描いている向きもあったけれど、バカにしているかんじがなく、どこか愛すべきキャラクターになっていたのは理解度の深さゆえか。

ヤスケンが教えるモテ技の数々にしても、主人公たちのモテ行動にしても、実際はモテとは遠いものばかり。
花火で告白するとか、羊の毛を刈るところからマフラーを手作りするとか、さらにそのマフラーをマワシのようにワイルドに締めるとか、まあ、それはよろしい。
本気に取るほうが悪いのだけど、ひとつだけ私が許せないモテ技があって、それが海が見えるバーでのシチュエーションだった。

「マスター、いつもの」
初めて来たのにそうオーダーする主人公。
「君は何にする?」
「え〜、わかんない」
「じゃあ、マスター、彼女にもいつもの」

おいおい。
じゃあ何が運ばれてくるかわからないじゃないか。
自分はいいけど、彼女はどうなるんだよ。

私がアルコールに弱いから余計気になるのかもしれないが、やたら強くて訳のわからない味のカクテルを出されたら絶対飲めない。

知らない店に連れていかれて、知らない飲み物を出されて、さあ飲めと言われるんだぞ。闇鍋か!
ほかの非現実的なモテ技と違って、これだけ実在しそうなケースだったのも、私の「これダメ!」ラインに触れた要因かもしれない。

女性からすると、思いやりがある男性が最もモテるんだけど、モテたい男性ほど相手の気持ちはほっといて、
「カッコよく見られたいオレ」
を演出しようとする。
それが滑稽なんだけど。

モテたいという気持ちがモチベーションになることもあるので否定はしないけれど、モテリーマンの皆さん、モテ技もほどほどに。