中古マンション購入から引っ越し準備まで
先週の木曜日、ようやくマンション購入の最終決済が終わった。
物件探しからここまで、超特急。
本当にバタバタしたけれど、今はもう、引っ越しを残すのみだ。
中古マンション購入で目が回る
最初は不動産屋回りだった。
スーモ、ピタットハウス、そして近所にある商店街の個人の小さな不動産屋と回って、最終的には個人の不動産屋さんにお世話になった。
チェーンの不動産屋はセールストークがうまいチャラいお兄ちゃん営業マンたちが多く、どこか胡散臭さがぬぐえなかった。
その点、ご夫婦でやっている町の不動産屋は主に奥さんが営業をしていて、近所のおばさんの世間話という感じで気楽だったのだ。
物件探しも、女性が住む視点でアドバイスをくれて、商売気なく話ができた。
ただ結果的には、不動産屋の奥さんの、
「アレがアレやもんねぇ。アレはどうなりましたぁ?」
といった曖昧な指示語のおかげで、何を言ってるのかさっぱりわからない、という難点が…。
不動産なんて、人生最大の取引なのに…。
資料も手書きメモみたいなものが多く、口頭だけの連絡など丁寧とは言いがたいところもあって、不動産屋として良かったかどうかは疑問だけれど、それもこれも、
「おばちゃんが担当のほうが心安い」
と思ってしまった私のミス。
物件購入を決めたときから、やらなくてはいけないこと、検討しなくちゃいけないことが雪崩のように押し寄せてきた。
住宅ローンの申し込み。
売買契約書の締結。
火災保険の手続き。
司法書士さんとのやり取り。
今住んでいるワンルームの解約手続き。
入居前にクロスの張り替えをするリフォーム業者選び。
引っ越し業者選び。
などなどなどなど。
産休に入っていたからよかったものの、この量は仕事をしながらではとてもじゃないけどこなせなかった。
繰り返し書くけれども、
結婚→住宅購入→妊娠・出産
という順番と計画性は非常に大切。
私みたいに順番が逆になると、バタバタ苦労してしまうわけだ。
最終決済が終わるまで気が気ではなくて、万が一私が早産で入院なんかしてしまったらどうなるんだろう?!と心配でならなかった。
それは不動産屋やマンションの売り主さんも同じ事を心配していたようで、妊婦の買い主にハラハラしていたらしい。
たまたま3月だっただけで…
思った以上に難航したのは、クロスの張り替えを頼むリフォーム業者選びだった。
3月は最繁忙期らしく、電話をかけても、
「もう3月はいっぱいで…」
と断られてしまうのだ。
ネットで出ている安い業者さんから電話をかけていったから余計なのだろう。
私は心が折れてしまって、
「職人の日程が確保できるなら、少々高くても仕方ないか…」
という気持ちになっていたのだが、配偶者となる彼氏が粘り強く業者を探してくれて、かなり安い金額で職人さんをつかまえることができた。
同様に、繁忙期で手こずったのが引っ越し業者である。
ネットの一括見積りサイトを2つに登録をしたのだけれど、どの業者も高い。
今のワンルームに住むとき、三宮のワンルームから引っ越して来たのだが、そのときは3万円を切る安さだった。
それが、今回は3つの業者で15万円前後、最高値の業者はなんと25万円だった。
いくら荷物が増えたからって、その値段の差は一体?!
とにかく、3月は通常の3倍以上の値段になるのだそうだ。
しかも、月末に近付けば近付くほど高くなるという。
最終決済後にリフォームをするため、引っ越し日程が3月末ギリギリになる私は、
「はいどうぞ、最高値をふっかけてください!」
と言っているようなものだった。
数社で見積りを取って、融通のききそうなところで値切って、なんとか税抜8万円まで下げてもらった。
それなら、3万円しなかった前回の引っ越しの3倍以内に収まっているので納得の金額。
けれど、引っ越し金額を安くするために、不用品はできるだけ先に片付けておかないといけないことになった。
ジモティー大活躍
不用品引き取りを引っ越し業者に頼むと、3万円から5万円も取られるので、できるだけ先に処分することにした。
ニトリやニッセンで買った安物の家具は廃棄でいいけれど、そこそここだわって買った座椅子とデスクチェアは、捨てるのも忍びない。
先に思い付いたのは、ヤフオクやメルカリで売る、ということ。
ただ、買い手がついたところで、イスを梱包して発送するのは一苦労だ。
ていうか、そもそもイスが入るような段ボール箱が調達できない。
そう言っていると友達が、
「ジモティーに出せば?」
と提案してくれた。
でもって、座椅子は0円、デスクチェアは1万円(だって購入金額は9万円近くしたんだもの)で、うちまで取りに来てもらうことを条件に出品したら、両方とも見事に引き取り手が現れた。
あっという間に、イスは2つとも部屋から消えた。
ジモティー恐るべし。
本とCDとDVDはちんき堂へ
今回一番大変な断捨離は本とCDとDVDだった。
新居だってそれほど広くないし、今度は独り暮らしではないのだ。
私のガラクタで部屋を埋め尽くしていては、なんのために引っ越しするのかわからなくなる。
断腸の思いで、どうしても手放せないもの以外は全部、元町穴門通商店街にある古本屋さん、ちんき堂さんに引き取ってもらうことにした。
ちんき堂 | Just another WordPress site
店主の戸川さんは『猟盤日記』シリーズなどエッセイの執筆者としても有名な方で、戸川さんの著作も好きだし、古本屋のプロらしい誠実さも尊敬しているので、本を売るときは必ずちんき堂にと決めていた。
やられた!猟盤日記 (猟盤日記 (第4巻 『やられた!』篇))
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あらかじめ戸川さんに相談すると、
「本なんか売れまへん。映画のパンフレットなんか、もっと売れへん」
とぼやかれ、持っていくのを躊躇してしまうところもあったけれど、タダでもいいから引き取ってもらわないと、こちらは引っ越しができないのである。
それに、ちんき堂なら、
「手放すんじゃなかった!やっぱり手元に戻したい!」
と万が一思ったときに、すぐに買い戻しに行ける。(売れてなければの話だけど。)
ちんき堂行きになった品は、紙袋3袋、段ボール箱6箱にもなった。
相変わらず産婦人科から自宅安静を言われている私に代わって、紙袋は友達に持っていってもらい、段ボールは配偶者となる彼氏に車で運んでもらった。
段ボールの内訳は、本が3箱、CDとDVDが1箱、映画のパンフレットが2箱だった。
戸川さんからはあんなに、
「映画のパンフレットは売れへんから買い取りたくないねん」
と言われていたのに、2箱も持っていってしまった。
戸川さん、ごめんなさい!
あと、英米文学のハードカバーなんかも売れなくて迷惑だろうなぁ…。
そのうえ、昔からの知っているよしみで高値で買い取っていただいた。
大きいお腹を抱える私に対して、優しい戸川さんのご祝儀金額だったかもしれない。
店に来られるお客さんが、私が手放した品々をたくさん買ってくれることを祈るしかない。