3歩前のことを忘れる女のサブカルと介護の記録

神戸に住む40代波野なみ松の、育児と趣味と要介護両親の対応に追われる日々の記録。

生後1日目の母と子のミッション

早産で生まれたうちの子は、2,064グラムの低出生体重児
けれど、小児科の先生から、
「35週と1日で生まれたとは思えないくらい元気です。ちゃんと自分で呼吸ができていて、酸素も問題ありません。生命力がある子ですよ」
と言ってもらえるほど、順調に育っている。我が子がほめられると、とにかくうれしい。

それなのに、念のために保育器に入れられてしまった。
まだ口からミルクを吸う力がないので、点滴もすることになった。

あんな小さな身体に点滴なんて…、と親としては不憫に思えてしまう。
しかも、どこに針を刺すかというと、手の甲だ。

そして、もしもしばらく口からミルクが飲めないようなら、鼻からチューブを入れて栄養を入れるという。

手の甲の点滴、そして鼻からチューブ!!

おいおい、要介護のうちの母と同じじゃないか!!

なんとか早くミルクを飲めるようになってちょーだい、と願うばかり。
うちの子には、まず「ミルクを飲む」という人生最初の試練が与えられたのだった。


一方、ママのお仕事は…

産休前、世話焼きおばちゃん的な職場の先輩から、
「男の赤ちゃんは弱いんやから、母乳で育てなアカンで! 免疫付けささな!」
と散々言われた。

理屈はわかるけれど、自分の胸から母乳が出る気が全くしない。

だいたいうちの母が、母乳が出なかった人だった。
完全な粉ミルク育ちの私に、母乳を出すことなんてできるんだろうか?

出産後1日目の母親の仕事は、母乳を出すために乳頭を刺激することだった。

「妊娠中に乳頭のマッサージはしてましたか?」
と尋ねられたが、
「予定日はまだまだ先だと思っていたので…。妊娠線予防でお腹にクリームを塗るついでに、バストも塗ってはいましたけど…」
と答えると、看護師は「ん〜…」という反応。

「でも大丈夫です! 胎盤がお腹から出たあとに母乳を出すホルモンが分泌されますから、これからですよ! 頑張って刺激していきましょう!」

神戸市からもらった子育てハンドブックに、「臨月くらいから乳頭のマッサージをしよう」と書いてあって、やらないといけないことはわかっていたし、マッサージのやり方は図解でなんとなくわかったつもりでいたけれど、実際に看護師にやってもらったら全然違っていた。

痛ぁぁっっっっ!!!

遠慮も何もなくギューギューつねられて、痛いのなんの。
マッサージとか柔らかい表現するから誤解してたわっ!!
「乳頭ひねり」と言い換えたほうがいい。

母乳を出すためのホルモンは夜中に多く分泌されるらしく、
「これを自分でもやってくださいね。特に夜中にできればなお良いです」
と言われた。

やる気はあるけれど、自分では強さを少し加減してしまう。
だって、痛いんだもの。

人の手による「乳頭ひねり」とは別に、電動搾乳器による刺激も行われる。
機械のほうは痛いほどではないので、
「搾乳器を15分間やりましょう」
と言われても、素直に「頑張ります」と言える。

電動搾乳器は下記のリンクのもので、やっている姿は相当マヌケ。

どちらにしても、母乳が出るまで乳頭を刺激し続けるのが、私のお仕事。


母乳を出すために

母乳を出すには1にも2にも乳頭刺激なんだけれど、そのほかにも、「水分を多く摂ること」「しっかり食べること」「身体の循環がよくなるよう温めること」を言われた。

出産後1日目の夕食には、お祝い膳が出た。


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食べきれるかなぁ、と思っても、出産後はペロリと食べきれてしまう。妊娠中にはありえなかった量。
このお祝い膳もしっかり完食。

赤ん坊がミルクを飲めるようになる頃には母乳が出ているように、私は私で努力しなければ!

とにかく、1日1日の変化が目まぐるしい。