3歩前のことを忘れる女のサブカルと介護の記録

神戸に住む40代波野なみ松の、育児と趣味と要介護両親の対応に追われる日々の記録。

弘川よしえちゃんを兵庫県会議員に!~前編~

大学時代の友人弘川よしえちゃんが、このたびの兵庫県会議員選挙に立候補した。
全力で支援したいのだけれど、選挙区が違うから投票できないし、1歳になったばかりの子どもがいると選挙事務所に応援にも行くのもままならない。
何かできることはないか、と思っていたら、フェイスブックでよしえちゃんの人となりを紹介する応援メッセージを書いている人がいて、だったら私はブログでよしえちゃんがどういう候補者か紹介するインタビュー記事を書こう、と思い立った。

忙しい中電話でインタビューに応じてくれて、熱い思いを語ってくれたよしえちゃんに感謝。そして、ママの長電話に不満そうだった娘さんには悪いことしました。Mちゃん、夜分にママを占領しちゃってごめんね。


★★★ 誰かが勇気を出さないといけない。その誰かになった。★★★

波野なみ松(以下なみ):最初に聞きたいんだけど、どうして兵庫県会議員に立候補しようと思ったの?

弘川よしえ(以下よしえ):市民と野党の共闘活動をしている中で、選挙に出ないかという話があったの。

なみ:安保法案以降、よしえちゃんは「このままじゃいけない」という思いが強くなってたものね。弁護士だけに、私みたいに物を知らない人より、法案の恐ろしさをよく知ってるからだろうな、と思って活動を見てた。

よしえ:そうね。枝野さんが立憲民主党を作ったとき、本当に感謝したのね。私たちの思いの受け皿として投票先を作ってくれた、と。

なみ:候補者がいなかったら投票できないものね。

よしえ:立憲民主党草の根民主主義を掲げているけど、本当に草の根民主主義を進めてくれるまともな候補者が出なければいけない。政治家になりたいだけだったり、支持率がある政党から出たい、みたいな候補者ってけっこういると思う。誰かが出なきゃいけない、誰かが旗を振らなきゃいけない。だったら、私じゃなくてもいいし、私でもいい。選挙に出ないかという話をいただいてから、一か月ぐらい本当に悩んだの。悩んで悩んで泣き暮らしたくらい。議員になるということは弁護士の仕事もやめなきゃいけないし、プライバシーもなくなるんだろうか、子供を守ってやれるんだろうか、とかね。

なみ:そりゃ悩むわ。

よしえ:でも今の政治の流れを変えるために、勇気を出してみようかと。

なみ:ほんとにすごい勇気だったんだね!

よしえ:私は安保法制以降、政治の流れを変えたいと思うようになったんだけど、なぜ国政じゃなくて県政かっていうのはね、地方議員が身近なところで活動して、周りの人たちの声を政治の場を届けて、スピード感を持って変えていかないと、私たちの生活と政治は身近にならないなって。市民の政治への無関心が、結局は、安保法制や憲法改悪などの流れを作っている一番の原因だと思ってる。でも、国政はあまりに遠くて、みんなの生活の不満みたいなものがすぐ届くわけじゃないから。

f:id:naminonamimatsu:20190404222408j:image


★★★ ママ弁護士走ります! ★★★

なみ:よしえちゃんのキャッチコピー「ママ弁護士走ります!」の「ママ弁護士」について聞かせて。「ママ弁護士」って、「女性」であり「親」であり「弁護士」である、という3つの条件が合わさったものでしょ。その3つが共存しているからこそできること、政治家に転身することの強みって何かな?

よしえ:世の中での一番の弱者って、小さな子どもなのね。その子どもの存在をありありと感じているのが現役で子育てをしている親で、弱者の声の代表だと思うの。女性もまた、男性と比べると小さな声だと思うんだよね。女性のほうが低く見られていたり、性的対象にしか見られなかったり、女性らしさを求められたり、ということがある。小さな子の親や女性といった小さな声側の人間が政治の場で声を上げることで、多様性が阻まれている今の社会に風穴を開けられるんじゃないかと思うんだよね。

なみ:そうか、よしえちゃんが演説とかでよく言っている「小さな声を政治の真ん中に届けたい」の「小さな声」っていうのは、弱者の声ってことなのね?

よしえ:そうそう。

なみ:「政治の真ん中」っていうのは、その弱者が抱えている問題を政治課題にしようってことなのね?

よしえ:そうだね。これまで弁護士として活動してきたけど、弁護士って、しんどい状況に追い込まれた人が駆け込んでくるところなの。正論はこっちなのに大きな声におしつぶされそうな人とか、泣き寝入りしそうな人とか。そんな人たちも、法律をきちんと使ってちゃんと裁判をすれば勝つことも多い。小さな声を正論として代弁してきた経験が政治の場でも活かせると思うんだよね。しんどい状況にいる弱者の声こそ、政治の中心課題になるべきだと思ってる。

なみ:なるほど。

よしえ:子どもたちや女性の小さな声が政治の中心課題になることが憲法の価値を実現するんだと思う。辺境課題じゃなく中心課題になること。何よりも優先するべきだろう、みたいな。そもそも政治とは、憲法の価値を実現することなんだから。

なみ:憲法好きなよしえちゃんにとって、「憲法の価値を実現する社会を作る」っていうのが根本なのかもしれへんね。こんなに素晴らしい憲法があるのにちゃんとできてんのか!みたいな思いがあるのかもね。今の日本は、憲法の価値を何割くらい発揮できてると思う?

よしえ:う~ん、2~3割?

なみ:まだまだ半分もいってないってかんじなのね。

よしえ:例えば生活保護をもらうべき人でもらえている率も半分いってなかったと思うんだよね。憲法25条の生存権を具体化しているのが生活保護で、最低限度の生活じゃない? それだけでも憲法の価値が半分も実現されてないって言えると思う。私の考えでは、憲法25条ってもっと幅広く、単に最低限度だけじゃなくて「文化的な」生活自体を保障しなければいけないと思っているから、そういう点でもまだまだだし。

なみ:よしえちゃんは弁護士として法律を知ってるから頼もしいよね。県の条例でも良い条例を作ってくれそうって期待できるわ。 

よしえ:兵庫県の県議会についてはまだ勉強中なんだけど、これまで市民運動を通じて市会議員さんとか元市長さんとかの話を聴いてきてビックリしたことには、条例案を出すのは行政で、議会は承認するだけらしいの。議会のほうから仕掛けることがないらしくて。議会の役割が受け身なかんじになっちゃってるということが、私はショックだった。立法するのが国会であるように、条例を作るのが地方の議会だと思ってたから。だから、県議会に行ったら、ぜひね、そういうところまでちゃんとやれる議員になりたい。例えば、子どもの権利条例。日本も批准している「子どもの権利条約」っていうのがあるんだけど、それを地方で子どもの権利をどうやって守るのかみたいなことを具体化した条例ができればいいな~、なんて思ってるんだけどね。

 

==============>>>>> 後編に続く。