3歩前のことを忘れる女のサブカルと介護の記録

神戸に住む40代波野なみ松の、育児と趣味と要介護両親の対応に追われる日々の記録。

ネイルをすれば古本に当たる

今年ももう1か月が過ぎてしまった。

今年の目標のひとつは、「ネイルサロンに通う」。
そんなこと目標にすんなよ!とあきれられそうだが、
「やりたいのにできない自分を変える」
のも立派な目標だと思っているんだけど、どうだろう?

そもそも、なぜネイルサロンに通いたいと思うのかを整理してみた。
(言わずもがなのことを書いてごめんなさい。)

(1)爪を美しく見せたい

そんなの当たり前!
ではあるけれど、昔は自分でマニキュアを塗っていたのに、今はやれてない。
介護やらなんやらで忙しくなるにつれてできなくなったのだ。

マニキュアは塗ってから乾くまでに時間がかかる。
うっかり動かすとよれる。
濃い色だと、下手に塗ると色ムラができる。
時間をかけてちゃんと重ね塗りしないとすぐハゲる。
ハゲるときに破片が落ちる。ハゲた破片が、お米を研ぐときなどに気になる。
会議などでイライラするとき、無意識に爪でマニキュアを削っている。

そして爪はハゲチョロケになり、塗らないより美しくなくなる。

ところが、ネイルサロンでやってもらうネイルはマニキュアではないので、すぐに乾くしハゲたりしないらしい。
もちろん、自分でやるよりずっとキレイ。

(2)爪を健康に保ちたい

爪が薄いとすぐ割れる。
職場で重いリングファイルを引っ張りだそうとして、爪を引っかける。
実家の和室を出入りするとき、ふすまの引手の金具に爪を引っかける。
これらが私の爪引っかけあるあるで、必ず割れてしまうのだ。

多くのネイルサロンで扱うのはジェルネイルという、光を当てて固める樹脂でできたもの。
爪の上に樹脂を乗せるのだから、 鎧をかぶせているようなものだ。
厚みも出るから、ふすまと金具の間に爪が挟まったりしないはず。

それに、ネイルサロンだと甘皮の処理をしたり、オイルなどで保湿したり、というケアの作業も入る。
手のマッサージやパックをするところもあるらしい。
だから、二枚爪や巻き爪の人など爪に何らかの悩みを抱えている人も、サロンに通っているようだ。
オシャレのためだけではないってこと。

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ま、主にその2つの理由でネイルサロンに通いたいと思っているのだけど、通えていないのにもわけがある。

私もかつて、ジェルネイルができる前の時代に、ネイルサロンに行ってみたことはあった。
その経験から、なんとなく腰が重くなるのだ。

やってもらっている間、ネイリストと向い合わせで座っている。
ネイリストはたいていギャルっぽい若い女の子。
当然、話が合わない。
でも、向い合わせで逃げられない。
黙っていると、なんか落ち着かないがしゃべる話題もない。
やってもらっておいてなんだが、じっと作業を見てるのも退屈してしまう。
なんだか時間の無駄のような気分になる。

正直、ギャルのネイリストがいるチャラチャラしたデザインネイルじゃなく、健康重視、爪保護目的な大人のネイルサロンに通いたい。
でも、そんなネイルサロンがなかなか見つからない。
あってもお値段が手頃じゃないかもしれない。大金払ってまでのこだわりはないし。
大阪まで出ればあるのかもしれない。
でも、そもそも時間がないから自分でマニキュアを塗れないわけで、遠くのネイルサロンまで通えるわけがない。

近くで、チャラチャラしないネイルサロンはないだろうか。
と、ずっと気にかけていたら、三宮のセンタープラザに「最短15分」をうたうネイルサロンを見つけた。

www.nail-quarter.com

その日は彼氏と三宮で待ち合わせをしていたのだけれど、時間まで40分くらいあった。
普段だったら、時間までを喫茶店などでつぶすのだけれど、ほんとにネイルが15分で終わるなら、待っている時間で行ける!

お店をのぞくと、ネイリストさんが一人いて、
「今なら空いてますよ」
という。
私より少し上くらいの方で、金髪のギャル系ではない。

「そこの券売機でチケットを買ってください」
という。
食券のように、やってほしいネイルのメニューを先に精算する制度なのだった。

ネイルサロンといえばオシャレなイメージだったのが、券売機を使うという貧乏くささ。
このギャップが逆に安心感。

時間も短いが、金額も安い。
1色のベタ塗りだと1,500円、グラデーションでも1,800円。
じゃあ、グラデーション!と買おうとしたら、夜だと割増料金で1,850円。
えーっ、二重価格…。

とはいっても、それでも普通のサロンと比べたら破格の安さ。
時給という考えからいえば、長くやれば高くなり、短くすれば安くなるのも当然か。
こちらにすれば願ったり叶ったり。

そして初めてのジェルネイルをやってもらった。
甘皮の処理をして、形を整えて、ベースを塗って、グラデのベースを塗って、グラデの濃い色を塗って、トップコートを塗って、保湿オイルを塗って、ハイ終わり。

おお、15分かかってない!!

15分程度であれば、ネイリストさんと向い合わせで黙りこんでいても、全く気にならない。
退屈を感じる間もない。

私は行きつけの美容室があるけど、髪にこだわりがない人にQBが受けるのもわかる気がした。
時は金なりだ。

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ネイルがあまりに早く終わったので、センタープラザをぷらぷら。
すると、しばらく来ない間に、センタープラザ2階に古本屋さんが増えている。

以前から出来ていた清泉堂書店の向かいに、また古本屋が!
と思ったら、向かいも同じ清泉堂。
店舗拡張なのかな。
両方とも初めて店内を覗いた。

seisendou-kurachishoten.com

前からあった側には、美術や宗教の専門書、学術書がマニアックに揃えてある。
文庫本ですら、学術文庫や新書の取扱いが多彩で、こんなに岩波文庫がズラズラ並んだ古本屋は見たことない。

新しいほうは、鉄道やミリタリー系の雑誌などが並んでいたり、ジャニーズ系アイドルグッズが取り揃えられていたり、とにかくこちらも目が丸くなった。

しばらく歩いてないと新しいお店がどんどんできるなぁ、と感慨にふけりながら進むと、またもや新しい古書店、ブックス・カルボを発見!

books-carbo.jp

こちらは、品揃えがサブカルである。
いいラインナップ。
センスのいい棚。

でも、最近物欲がないんだよね~、欲しいものは特にないわ~、と思いながら一通り眺めていたら、諸星大二郎の『マッドメン』と『西遊妖猿伝 大唐編』1・2巻を見つけた。
どちらも読みたいと思いながらまだ読んでいないマンガ。

特撮の『人狼天使』という曲(もちろん大槻ケンヂ作詞)にマッドメンという言葉が出てくる。
確かではないけれど、おそらく諸星大二郎の『マッドメン』のこと。
ファンとしては読んでおかねばならない作品なのに、これまでうっかりしていた。

西遊妖猿伝』も、西遊記ファンとしては読むべきマストなマンガなのに、これも読めていなかった。
読もうと思っても、手に入りやすいのは今やっている西域編で、最初の大唐編がなかなか見当たらなかったのだ。
AmazonではKindleで出ているけど、電子書籍は主義じゃないし、どうしようかなぁ、と先日も悩んでいたところだった。

ここで出会ったのは天の啓示。
喜び勇んで3冊お買い上げ。
どの口が欲しいものがないって言ってたんだよ。

待ち時間にネイルをしようと思わなかったら、センタープラザの2階をうろうろすることもなかったし、諸星大二郎のマンガを見つけることもなかった。
犬も歩けば棒に当たる。
街歩きはしてみるもんだ。