3歩前のことを忘れる女のサブカルと介護の記録

神戸に住む40代波野なみ松の、育児と趣味と要介護両親の対応に追われる日々の記録。

初めて見る平成仮面ライダーの楽しみ方

オーケンが出演しているので、西宮ガーデンズのTOHOシネマズまで『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイド with レジェンドライダー』を観に行った。

www.movie-taisen.com

ファンだから当然これまで出演してきた映画は見てきたけれど、演技力のなさには定評があるオーケンである。
ご本人もそれを自覚されていたので積極的に俳優活動はされてこなかったくらいなのに、今回ラスボス役に白羽の矢が当たってしまって、ファンとしては銀幕でオーケンが観られる嬉しさの反面、「大丈夫かしら…」と心配になっていたのだった。

けれど、それは杞憂!!

まるで当て書きされたみたいにオーケンにピッタリはまった役で、少々わざとらしく過剰な演技も、子供向け特撮ヒーロー映画の中にあってはちょうどいい塩梅。

しかも何が良かったって、出番がすごく多かったこと!(←ファンとしてはね。)

普通に考えて、ラスボスは悪の組織の社長。
手下がいっぱいいてしかるべきだ。
その中でも右腕・左腕的存在や、四天王みたいな中間管理職的そこそこ強いキャラがいたりして、最後にチョロッとだけ出てくるのがラスト・ボス。

それら悪の軍団に対して、正義の味方は1人もしくはグループ数人が普通。
ところが、今回の映画はレジェンドライダーたちを集結させなくちゃいけないから、ヒーローがたくさん出てくるわけだ。

正義の味方でいっぱいだから、悪役までたくさん出してたら収集がつかない。
というわけで、名もなきザコ悪役のボスの直属上司はいきなりラスボス、つまりオーケン演じるカイザー様1人、みたいなことになっていた。

しかも、一粒で2度美味しい。
仮面ライダービルドがいる世界と仮面ライダーエグゼイドがいる世界という2つの世界が存在するというお話で、それぞれの世界に黒い仮面のカイザー様と白いヒビ割れメイクのカイザー様がいる。

白カイザー様は20代の若いオーケンを彷彿とさせるものがあって可愛いったらなかったし、黒カイザー様はナイスミドルになられた今の年相応の落ち着きがあって、お色直し的な、オーケンファンにとってはうれしい設定。

事前にネットで白いライトカイザー様のお姿を見たとき、
「いつもとヒビが左右逆!」
と思ったわけだが、白カイザー様と黒カイザー様が並んだシーンを見て、二人の立ち位置のバランスだったのだな、と納得。

2つの世界は平行世界、パラレルワールドだ、とカイザー様は言うけれど、ビルドとエグゼイドの世界は住んでる人や状況がまるで違っていて別世界。
パラレルワールドって、何かがちょっと違う世界であって、まるきり違ってたら平行でも何でもないのでは?
と、言葉の定義に疑問を持ってしまった。

これもパラレルワールドと呼ぶならば、2つの世界で平行して存在するのはカイザー様だけ。
そうなると、もう2つの世界そのものがカイザー様中心に動いてるわけだ。
カイザー様主役説。

カイザー様の不老不死になるという野望はあともう少しで叶うところだった。
惜しい惜しい。
「ほんとにオーケンが不老不死になってくれたらいいのにぃ」
と願ってしまう。


f:id:naminonamimatsu:20171216153519j:image

さて、平成の仮面ライダーについて何も知らないまま観に行った私。
オーケンが出ているから十分楽しめたけれど、そうじゃなかったらどうだっただろうか。
正直なところ、たくさん仮面ライダーが出てきすぎて、誰が誰か混乱してしまった。
ずっとシリーズを観てきた人ならわかるけれど、やはり予備知識なしでは半分くらいしか楽しめない。

ただでさえ、似たようなイケメンの若い男の子たちが仮面ライダーに変身するだけでも、変身前と変身後がつながらないのに、さらに形状が異なる仮面ライダーにパワーアップしちゃうので、
「えっ、また新しいのが出てきたの?」
と勘違いしてしまう。
どうやらビルドはレインボーマン並にいろんな形状を持っているらしい。

例えて言うなら、ドラゴンボールは魔神ブーまでしか見てなかったのを、スーパーサイヤ人ゴッドとか見せられても、「誰?」って思ってしまうようなものだ。
悟空かどうかわかんないよ、という話。

子供の頃から仮面ライダーはあまり見ていなかったので、思い入れもない。
それでも、平成ライダーを見ていると、昭和ライダーを懐かしく思い出す。

今と昔で何が違うって、変身後の素材感が全く異なるのが面白く思った。
昭和ライダーはビニール、ウレタン、発泡スチロール。
平成ライダーはプラスチック。

そして、あの造形はカッコいいのか?
と首をかしげたくなる見た目は健在。
バッタだったときからそうだった。
仮面ライダーは基本、異形のアウトローだから。

私の世代的には、ストロンガーとアマゾンなんだけど(再放送も含めて)、どちらも変な見た目だった。
特にアマゾンを初めて見たときは、子供ながらに「この見た目で大丈夫か?!」と思ったものだ。
映画本編が終わると、仮面ライダーアマゾンの映画の予告編が流れた。
アマゾンも復活かぁ。
カイザー様の野望は砕かれたけど、作品の命は不老不死。