3歩前のことを忘れる女のサブカルと介護の記録

神戸に住む40代波野なみ松の、育児と趣味と要介護両親の対応に追われる日々の記録。

ケアマネさんの退職

父のケアマネさんが、1月末で退職されることになった。
皮肉なことに介護退職だそうで、こればっかりは引き留められない。

 

今は父のケアマネさんだけれど、 最初は母のケアマネさんだった。
mixiの日記を見てみたら、母が初めて介護認定を受けたのが2011年。
もう7年間もお世話になっている。

 

初めて居宅介護支援事業所に電話したとき電話に出てくれたのが、今のケアマネさんだった。
まだちょっと早いかもしれないけど要支援でも取れたらいいか、と思っていたら、いきなり要介護2だった。

 

「もっと早く連絡してくれていたらよかったのに。これまでご家族だけで大変だったでしょう」
と言われ、目からウロコが落ちる思いだった。
というのも、当時介護サービスに頼るのは、家族で限界まで頑張って、できなくなってようやく使う、そうじゃないと他人様に申し訳ない、みたいに思い込んでいたからだ。
ケアマネさんと話をしてようやく、
「そうか、ちょっと困ったことがあるレベルで相談してよかったんだ」
と気が楽になったものだ。

 

ケアマネさんには、こちらが思い付かないことをいろいろ提案してもらった。
母の病気の進行とともに、何をすべきか、どんな介護用品があるか、どんな介護サービスを利用できるか、的確にサポートしてくれた。

左手が動かない程度の頃から、歩けなくなって車椅子に乗るまでだ。

私の愚痴も相当聞いてもらった。
父も母も、毎月ケアマネさんが訪問してくれるのを楽しみにしていた。

父に贈答はダメだといくら言い聞かせても、出掛けたついでにいつもケアマネさんにとチョコレートを買ってプレゼントしていた。
純粋な感謝の気持ちだったんだと思う。

 

母が今の施設に移り、母のケアマネさんも施設の小規模多機能のケアマネさんに移った。
その直後、父が2度目の脳梗塞になり、今度は父のケアマネさんとしてまたお世話になっている。
頼りにしっぱなしだったので、ひとつ支えを失った気持ちだ。


新しいケアマネさん

月曜日の朝なら私が実家にいるということで、ケアマネさんと次の新しいケアマネさんが引き継ぎの挨拶に来てくれた。

 

次のケアマネさんは、元看護師という珍しい経歴の持ち主らしい。
今のケアマネさんを信頼しているので、その彼女が推薦してくれているのだから、頼れるケアマネさんだろうと信じるしかない。

 

朝9時から9時半に母の訪問リハビリが始まるまでの30分間の訪問だったので、今の生活状況を話し、家の構造を説明したら時間がきてしまった。

 

新しいケアマネさんは、優しくおとなしい印象の女性だった。
初対面なのだから当然だけれどお互いに距離があって、少し遠慮がちに見えた。

今のケアマネさんは、「どうしよっかな〜」と迷いがちな私たち家族の背中をポンと押してくれる積極性があって、それが助けになってきた。
かといってお節介すぎることや押し付けることもなく、絶妙な距離感がとても良かった。

新しいケアマネさんとは、双方が慣れるまで、そんな距離感を掴むのが難しそうな気がする。

 

臨月から赤ん坊が1ヶ月になるまで、私は実家に帰らないつもりでいる。
母は施設に預けっぱなし、父もその間は完全な一人暮らしだ。

父がちゃんと生活できるかどうかは、ケアマネさんに頼るところが大きい。
まさかこのタイミングでケアマネさん交替だなんて痛恨だけれど、その分父にしっかりしてもらうしかない。

 

引き継ぎのおかげで、今のケアマネさんに最後のご挨拶ができた。

どれだけ感謝の気持ちが伝わっただろう。
父のチョコレートじゃないけど、やっぱり言葉だけで表すのは心もとないものだ。