3歩前のことを忘れる女のサブカルと介護の記録

神戸に住む40代波野なみ松の、育児と趣味と要介護両親の対応に追われる日々の記録。

真っ白なエンケン

今月から3ヶ月限定で始まった『大槻ケンヂオールナイトニッポンPremium』。

高校生のときにオーケンのオールナイトを聴いていた身としては毎週楽しみで仕方ない。

さて、昨日の放送では、オーケン遠藤賢司さんについての話をしてくれた。
あんまり感動したので、覚えておきたいから書き起こし。

 

去年、あれ一昨年だったかな、エンケンさんとライブやったときに、ライブが終わって帰ってきたら、本番終わったときにね、「オーケン危なかった、今、俺は真っ白になった」と。「目の前が真っ白になってもう少しで倒れるところだった」っておっしゃったの。たぶんそのときにエンケンさんは自分の体調が悪いということに気がつかれたと思うのね。まあそんなことがあって、そのあと検査したらがんだということがわかって、それからでも頑張ったんですけれどもお亡くなりになっちゃってね。
僕が最後にエンケンさんに会ったとき、エンケンさん70歳の誕生日のライブだったんだ。
最後にエンケンさんがほんとに真っ白な衣装を着て、熱があったと思うんだ、おでこに真っ白な冷えピタを貼ってたんだ。それが全然おかしくないんだよ。その冷えピタを貼った姿がね、その冷えピタがね、神様とか天使の印に見えたんだ。
で、ほんとに冷えピタまで貼って全身真っ白で、だからそもそもエンケンさんというのは真っ白な、ホワイトな存在だったんだよ。
だから、エンケンさんはそのときに、ああ、やっとエンケンさんは自分が真っ白である、純白な人間であることを受け止めたんだな、なんてことを思いましたね。

 

エンケンさんは自分のことを「純音楽家」と言っていた。

フォークでもロックでもなく、自分が良いと思う音楽をやるんだという純粋な人。

オーケンがいう「真っ白」というのと、「純」というキーワードがつながる。

 

ふと、2014年のアルバム『恋の歌』発売のとき、十三ファンダンゴでのライブ後、エンケンさんのサイン会があった。

 

恋の歌(紙ジャケット仕様)

恋の歌(紙ジャケット仕様)

 

 

CDにサインをしてもらっているとき、

「アルバムジャケットの真っ白な日傘がいいですね。最近は黒い日傘ばっかりで」

と私が言うと、

「そうなんだよね。白い傘っていいよね。こういう傘がなかなかなくてね、探したんだよ」

というようなことをエンケンさんは返してくださった。

今年の夏は白い日傘を探してみようか。