3歩前のことを忘れる女のサブカルと介護の記録

神戸に住む40代波野なみ松の、育児と趣味と要介護両親の対応に追われる日々の記録。

ダイエットと乳腺炎

ゴールデンウイークのこと。
お出かけをするのに、ノースリーブのワンピースを着た私を見た夫が言った。

「ビックリした! どこの小太りのおばちゃんがおるんかと思った!

ひどい!ひどすぎるっ!!

けれど、鏡に映った私は小太りのおばちゃんそのものだった。
妊娠前と比べると、体重は7キロも増えていた。

出産後、出したら凹むものだと思っていたお腹は半分くらいしか凹まず、妊娠のせいにしていた身体のラインは崩れっぱなしだった。

産後1か月目は、いわゆる「産後の肥立ち」というやつだ。
赤ちゃんの世話以外はできるだけ何もせず過ごすように言われているので、ほとんど外出もせず、家の中でもできる限り横になって過ごした。

そのうえ、
「母乳を出すためにしっかり食べること」
と周囲から言われるのをいいことに、食事もおやつも倍食べた。

母乳の出が良くないので、
「母乳を出すためにはもっと食べなきゃ!」
とばかりに、さらに食べる量を増やした。
母乳がザクザク出るようになれば、粉ミルク混合から完全母乳に移行できる。
目指せ、脱・粉ミルク!

先輩ママである友達は、
「授乳期って、食べても食べても太らへん魔法の期間やったわ。人生の中であんな奇跡はもうないな」
と言う。
ふふふ、「魔法の期間」かぁ。
その言葉に安心して食べ続けた。

たくさん食べて胃が大きくなっているので、量もたくさん入るようになった。
授乳のために夜中も起きているので、時間関係なく四六時中、お腹が空いたら食べる。
お腹が空かなくても、口寂しいだけでも食べる。

そりゃ太るよ!!!
太らないわけがない!!!
「魔法の期間」に騙された!!!

でも、冷静に考えれば、彼女が授乳していたのは20代。
しかも、母乳パッドがなければアウターまでびしょびしょになるくらい、母乳があふれ出ていたらしい。
あんまりザクザク出るので、お子さんの飲みが悪いときには乳腺炎になったと言う。

40代で母乳の出が悪い私とは全く前提が違うのだった。

母乳のためにと思って食べていたカロリーは、ほとんど私の脂肪になっていた。


そしてダイエット

 

夫に「小太り」と言われてから、ダイエットを始めた。

授乳中にダイエットなんてとんでもない、と言われそうだけれど、たいして出もしない母乳のために「小太りのおばちゃん」と言われたくない。
母乳の量を増やすのはもうあきらめた。

1か月健診のときに母乳の量が増えないことを病院の先生に相談したら、
「母乳を飲ませること自体に意味がありますから、量は気にしなくてもいいですよ」
と言ってくれていた。
少しずつでも毎回飲ませることで、粉ミルクには入っていない母乳による免疫力はつくはずだ。

とはいっても、全く出なくなったら困るので、あまり極端な食事制限はできない。
食事は無理せず摂ることにしたうえで、炭水化物の量はできるだけ減らした。
偶然これまでのお茶碗が割れたので、一回り小さなお茶碗を買った。

おやつは廃止した。
間食したくなったら、トマトや豆腐、納豆、卵を食べた。

そのほか、口にしたほうが痩せると言われているものを毎日摂るようにした。

そして運動。

赤ん坊を置いて外にでられないので、ジョギングやウォーキングはできない。
家の中でできるのは、ストレッチや筋トレである。
すぐに飽きてやめてしまったり、忘れてしまうのを防ぐために、チェックリスト機能があるアプリでメニューを管理するようにした。(ちなみにアプリはリズムケアというもので、下記画像。)


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まとまった時間が取りにくいので、隙間時間にひとつづつでもできるように、できるだけ動作は細かい単位で設定した。 

決まったメニューだけだと飽きるので、テレビでやっている運動やストレッチもよく利用した。
特に参考になったのは、Eテレの『体の硬い人のための柔軟講座』とBS-TBSの『美木良介のロングブレス講座』。
録画しておいて、時間のあるときに行った。

体重は毎日測る。
これもアプリに記録してグラフにする。
ずっと家にいるから、毎日どころか朝昼晩測る。
食べた後、排せつの後はもちろん、朝と夜で体重が変わるのがわかった。

そんなコツコツしたダイエットの結果、3カ月で体重は4.5キロ減った。

授乳中は妊娠前より2~3キロ重いくらいが望ましいらしい。
だったら、おやつは解禁してもよかろう、と8月に入ってからスイーツを食べてもよいことにした。
とたんに、これまでずっと下降していた体重のグラフが一向に減らなくなった。
スイーツの威力、恐るべし。


おっぱいが痛い!

 

7月くらいから、サトイモがミルクを途中で残す回が出るようになった。
生後3カ月くらいから「満腹感」がわかるようになり、満腹になるとミルクを残すようになるらしいのだ。

うちは母乳と粉ミルクの混合なので、まず母乳を左右順番に与えて、そのあとに粉ミルクをあげている。
粉ミルクの量は1回120~140ミリだ。
ミルクの缶に表示されている、標準的な生後3~5カ月の赤ん坊の「1回あたりの調乳量の目安」は200ミリリットルとなっている。
ということは、母乳で60~80ミリは飲めていないと標準量に達しない。

ちゃんと飲めているんだろうか…。
そもそも母乳がちゃんと出ているんだろうか…。

ベビースケールがあれば、飲む前の体重と飲んだ後の赤ん坊の体重を測って、その差で母乳量を測れるんだけれど、家には大人用の体重計しかない。
家では、大人用の体重計でサトイモを抱いて測り、あとで私の体重を引いてサトイモの体重を出している。
100グラム単位でしかわからないけれど、サトイモの体重は着々と増えている。

ということは、ミルクが足りないということはないのかな…。

母乳の量は気にしないでおこう、と思っているけれど、ダイエットをしているのがこういうところで引っかかってくる。
いっそのこと、全部ミルクにしてしまえばスッキリするのだけれど、やっぱりちょっとでも母乳で育てたいと思うジレンマ。

私の場合、母乳の出が左右で違う。
側弯症で身体が歪んでいるから、元から胸の大きさが左右で違っていた。
胸の大きさと比例するように、母乳の出も左右で差があり、最初はよく出る左のほうを多く飲ませていた。

するとどんどん左右差が広がっていった。
左右差をなくすためには、出が悪いほうを優先して長い時間吸わせるようにすればいいらしい。
それで、最近は努めて出の悪い右を優先し、左は後回しにしていた。

そんな矢先、左の乳首がひどく痛むようになった。

最初は、サトイモが強く吸いすぎたのだろうと思っていた。
生後0~1か月の頃は口が小さかったから乳首を浅くしか咥えられなくて、強く吸われるといつも痛かった。
ドラッグストアでこんなグッズを購入したくらいだ。(つけたらさらに咥えにくくなったので、ちっとも役に立たなかったけれど。)


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最近は口も大きくなって、おっぱいを飲むのも上手になったから、授乳時に痛みが出ることはなくなったのだけれど、きっと今回角度だとかタイミングが悪かったんだろう。
痛みがあるので、半日ほど左での授乳を控えることにした。

しかし、痛みはひくどころかひどくなる一方。
それに、乳房全体が重くてつっかえるような感じがしてきた。

よく見ると乳頭に白い出来物ができているじゃないか!!

もしかして、と検索すると、乳頭の白いのは「白斑」といい、母乳が詰まってできたものらしい。
これがひどくなると乳腺炎になるらしいのだ。
乳腺炎になると、高熱が出たりして大変らしい。

ヤバい!!
乳房が張って硬くなるのも、乳腺炎の兆候だ。

慌てて張りをほぐすために搾乳機で搾乳することにした。
痛みをこらえながら、硬くなっている部分をマッサージしながら搾乳した。

そういえば、産後1~2か月までは使っていた搾乳機を、最近あまり使っていなかった。
搾乳してもたいした量が取れないし、3~4時間おきに授乳しているから、搾乳する時間も取れなかった。
このままでは、「買ったわりにあまり使わなかった育児グッズ」のランキング1位になるな、と思っていたところだった。

それが、こんな時期になって役に立つなんて。
搾乳機がなかったら、張りの解消はもっと大変だっただろう。

おかげで、今もまだ白斑はあるし痛みはあるけれど、張りや硬さがなくなって改善してきている。

にしても、乳腺炎になるのは、母乳がザクザク出る人だけだと侮っていた。

いや、逆だ。

知らず知らずのうちに、自分が思っている以上に母乳が出るようになっていたのだ。
いつもそうだけれど、私は自分の身体のことを知らなさすぎる。

生後6か月になったら離乳食が始まる。
一般的にはそのタイミングで乳腺炎になる人が多いらしい。
何事もタカをくくらずに、気を付けなければ。