3歩前のことを忘れる女のサブカルと介護の記録

神戸に住む40代波野なみ松の、育児と趣味と要介護両親の対応に追われる日々の記録。

無精者の一時働き

週末、またサトイモが熱を出した。
咳や鼻水などの症状がないので、風邪なのかどうかもわからない。

こうなる前、雨降りだから週末のお出かけはどうしようなんて思っていたけれど、結果、否応なく家で引きこもり。
家から一歩も出ないのが、今日で3日目。

熱はあるものの、本人は昼間、元気で遊び回っている。
そこだけを見ると、病人とは思えないくらいだ。

 

だが、やはり調子が悪い。

食べない。

ごはんを完全に拒絶。

先輩ママから「離乳食はよく食べてくれていたのに、突然ごはんを食べなくなった」という話を聞くが、それなんだろうか。

病気のせいなのか、成長による好き嫌いからのわがままなのか、わからない。

ごはんのイスに座るのも抵抗するし、スプーンが近づくと泣いて顔をそむけるし、口に入れた場合でもべ~っと吐き出し、場合によってはそれを投げつける始末。

熱による食欲不振のせいかもしれないので怒りはしないものの、時間を割いて用意した食事をそんなふうにされたら誰だって面白くない。

「あらそう。食べられないのなら無理に食べなくてけっこう」

私はあっさりと引き下がる。

ある意味、元気なときにしていたように、たくさん食事を用意してしっかり食べさせるより食事タイムが早く終わる。

気は悪いけど、ラク

 

遊びについてもそうだ。

元気なときなら児童館などに連れて行って遊ばせるし、家の中でもめいっぱい相手になってやるのだけれど、病気とあらば、できるだけ大人しくしていてほしいから私が積極的にかかわらないようにした。
サトイモは熱で不安になっているせいか、私が相手になってくれないとビービー泣いてすがってくる。
普段の上機嫌と違って、理由不明で突然泣き出す。
そのくせ、抱っこをして寝かせようとするとすり抜けて逃げていく。
逃げてもいつものように追わないでほっておく。
すると泣いて戻ってくる。

ビービー泣かれると気は悪いけど、積極的に遊んでやるよりもこれまたラク

 

さらに、熱が出ているからと言って、入浴は控えている。

最近、私が一番嫌いなのがお風呂タイムだ。

以前から、お湯をジャージャー出そうとしたり操作パネルを押して遊んだり、排水溝のふたを開けたりお風呂の栓を抜いたり、ボディソープのポンプを押して泡を出しまくったりと、イタズラは絶えなかったのだけど、たっちして歩けるようになってからは、自分で湯船から出ようとしたり、風呂イスの上にのぼって立とうとしたりするなど、より危険度が増してきた。

万が一事故があったら一番危険なのが浴室だ。
ハラハラするとイライラする。

そんなお風呂タイムを熱のせいで正当化してパスすることができるなんて、うれしくてありがたくって。

 

そんなふうに熱を理由にして子育ての一端を手抜きしはじめたら、なんだかいろんなこと面倒くさくなってきた。

前回、「サトイモが生まれてきてよかったなぁと思える日々を与えてやるのが親からのお礼」だなんて調子のいいことを書いておきながら、本音は子育てが面倒くさくて仕方ないのだった。

夫がこんなことを言ったことがある。

「なみ松がちゃんと子育てできるとは思ってもみなかった。絶対できへんと思ってた」

絶対できへんってどんだけ評価低いねん!
言われたときは大変気が悪かった。

が、それが本来の私なのかもしれない。

これまでが「無精者の一時働き」で、まめにやっていたのは最初だから。
これから「面倒くさい」がどんどん大きくなってくる気がする。

世の中は「面倒くさい」の力がかなりの割合を占めている、というのが私の持論である。
面倒くささをなんとかするために、 文明は発展してきた。

一方、面倒くささのせいで人類は何かを犠牲にしてきたはずだ。

 

ああ、またサトイモが泣いている。

お腹が空いているせいか、不機嫌だし夜中によく泣く。

抱いても泣き止まないし、眠ってくれないんだ…。

ああ、面倒くさいなぁ…。