1歳からのエンタメ
11月23日土曜日は、神戸文化ホールにしまじろうコンサートを見に行った。
『サンタのくにのクリスマスレストラン』というクリスマスコンサートだった。
正直、私はしまじろうのファンではないのだけれど、こどもちゃれんじを取っているせいでしつこく送られてくるDMに惑わされて、つい行く気になってしまった。
私はファンでなくても、こどもちゃれんじをやっているとサトイモはしまじろうのことがだんだん好きになってきているようだったし、いつも聴いているテーマ曲『さかいはパラダイス』や『トモダチのわお!』を目の前で歌って踊ってくれるなら私も見てみたかった。
3歳未満はひざ上鑑賞無料なので、チケットは私一枚分。
ちなみに、夫はしまじろうのことを「とらじろう」と呼ぶほど興味関心が薄いので、最初から誘わなかった。寅次郎は『男はつらいよ』なんですけど。
シングルだったときはしょっちゅうライブや演劇を見に行っていた私。
子どもができてからというもの、エンターテイメントからはすっかり遠ざかってしまった。
唯一鑑賞できるのは、子どもと一緒に楽しめるものだけ。
エンタメに飢えてるから、しまじろうでも十分うれしい。
もちろん、しまじろうコンサートはさすがに子どもが夢中になれるように工夫して作られていて、落ち着きのないうちの坊主でさえじっと楽しんでいた。
通路側の席だったので、しまじろうとガオガオさんがすぐそばに来てくれて、私までテンションが上がってしまった。
上記画像は、撮影OKタイムに撮ったもの。そういうサービスがあるのも配慮だよね。
ワンワンももう一度見たかったけど…
実をいうと、神戸文化ホールにコンサートを見に来たのは3回目である。
1回目はズーラシアンブラス、そして2回目は9月7日の『ワンワンまつり』だった。
『ワンワンまつり』というのは、Eテレの幼児番組『いないいないばあっ!』のコンサート。
人気のコンサートで、チケット発売日にローソンのLoppiで30分以上格闘してなんとかチケットを獲得したのだった。
このときも運よく通路側の席。
しまじろうも近くで見れてうれしかったけれど、ワンワンも手が届きそうなほど近くまで来てくれて、サトイモよりも私のほうが興奮してしまった。
ワンワンは声優のチョーさんが、声だけではなくスーツアクターも務めている。
それを知っているだけに、中の人を知らないしまじろうより、チョーさんが入っているワンワンがそばに来たときのほうがテンションが上がっていた。
子どもはそんなこと気にももしないだろうけどさ。
(上記画像はコンサート会場でもらったうちわとスムージー、スポロン。グリコがスポンサーなのよね。)
説明が難しいのだけれど、『ワンワンまつり』はEテレ幼児番組のコンサートの中ではメジャーなものではない。
『いないいないばあっ!』のコンサートは、『ワンワンわんだーらんど』というのがメインとして開催されていて、それは毎月月末の土曜日にテレビ放送もされている。
『いないいないばあっ!』のファンとしてはぜひとも『ワンワンわんだーらんど』に参加したい!と思うものだ。
『ワンワンまつり』に続いて、来年の1月には『ワンワンわんだーらんど』も神戸文化ホールで開催される。
サトイモは『いないいないばあっ!』の雑誌が大好きで、毎日毎日読まされるのだけど、巻末に『ワンワンわんだーらんど』のお知らせページがあり、そこを見るたびに、
「ワンワンがまた神戸に来てくれるからね。会いに行こうね」
と声をかけていた。
そしてとうとう11月にそのWeb受付と抽選が行われた!…のだけれど…
…抽選には外れてしまった。
ガックシ……。
ネットで検索したら、チケット倍率は30倍というウワサ…。
夫や親や友達など総動員して申し込みをすればよかった…、と後悔したけれどあとのまつり…。
「ごめん、チケット取れなかったわ…」
と謝るしか言葉がない。
1歳8か月の子どもには、何のこっちゃ理解できないのはわかっているけど、なんだか無力感…。
情操教育って最近あまり聞かないけど
にしても、私の趣味とはいえ、サトイモは1歳にしてステージ芸術に親しんでいる。
私が子どもの頃だったら考えられないことだ。
神戸という立地のおかげもあるし、エンターテイメントが充実している昨今の風潮もあると思うけど、なんかすごいなと思う。
生の芸術に比較的気軽に触れられるだけじゃなく、音楽はサブスクリプションのアプリを使ってAIスピーカーががいくらでもかけてくれるし、映像だってYouTubeやプライムビデオでいくらでも見ることができる。
こんな環境で育つ今の子どもたちは、それまでの私たちと何か変わるんだろうか。
人格形成に影響があるんだろうか?
昔はよく情操教育だなんて言って、芸術や文化に触れて心を育てるとか言ってたものだ。
芸術や文化がこんなにも日常になって、心はもっともっと豊かになる?
「心の豊かさ」なんて抽象的すぎてつかみどころがないけれど、豊かになってくれるならそれに越したことはないけどなぁ。
少なくとも私は、音楽やアートやエンターテイメントがあれば毎日が楽しい。
私の持論は、「放送中のアニメの続きが気になるオタクは自殺できない」。
もしもサトイモが人生の困難にぶちあたってつらい毎日を送っていたとしても、
「来週のライブまでは生きていこう」
とか、
「この本の続きを読むのを楽しみにしよう」
とか、エンターテイメントを気持ちの支えにして、人生の楽しみを見出してほしい。
そのためにはまず、音楽や物語やアートが好きで、楽しいと感じる子に育ってくれるかどうかが重要だ。
私が唯一知っている人生を楽しむコツ。
勉強は教えてあげられないかもしれないけど、それだけは教えてあげたいんだ。