3歩前のことを忘れる女のサブカルと介護の記録

神戸に住む40代波野なみ松の、趣味と母の介護と育児に追われる日々の記録。

子どもを叱るということ

児童館や子育て広場に行ったとき、ちょっとした隙をみてライブラリーにある育児書を拾い読みしている。

その中で一番参考になったのが、「男の子のしつけに悩んだら読む本」という本だ。 

言うこと聞かない!落ち着きない! 男の子のしつけに悩んだら読む本

言うこと聞かない!落ち着きない! 男の子のしつけに悩んだら読む本

 

ますますパワフルになってきたサトイモのゴンタぶりに毎日手をやいているので、タイトルに惹かれて手に取ったのだけれど、読んでみるといちいち「なるほどなぁ」「ごもっとも」。

 

著者は男の子をしつけるのに、叱る必用はないという。

大きな怒鳴り声や暴力で一時的に言うことを聞かせても、怒る人がいなくなれば同じことを繰り返す。けれど、何度でも説得を繰り返して本人が理解をすれば、もう二度と同じことをしなくなる。

だから、静かに落ち着いて注意をすればよいのであって、大声で叱る必要はない。

…というのだ。

そして注意するときも、

「どこ行くの!」

「なにしてるの!」

「なんでそんなことするの!」

というような疑問詞で始まる叱り方をしないで、

「こっちへ戻っておいで」

とか

「危ないからやめなさい」

とかいうように、具体的な言葉で伝えるべきだという。

 

確かに、言葉がまだ未発達なサトイモに、

「どうしてこんなことするの!?」

と言ったところで、理由が答えられるわけないし、「こんなこと」が何を指示しているのかも理解できるわけがない。

 

…でも、つい言っちゃうんだよなぁ…。

 

だって、

「なんでそんなことするの!?」

と怒りだけじゃなくて驚きも混じってしまうくらい、常識では考えられないことをするのだ。

 

最近のサトイモのイタズラに、家具や壁にツバを吐きかける、というものがある。

何がきっかけだったかわからないけれど、

「ペッ、ペッ!」

と家じゅうツバを飛ばしてまわる。

私が、

「コラアァッ!何やっとんじゃあぁぁぁぁあっっ!!」

と追いかけていくと、サトイモはキャキャキャッ!と笑って逃げていく。

呆れたことに、たいてい犯行の前、

「ぼく、今から悪いことしますよ~」

と言わんがごとくに眉毛をつりあげてニヤニヤ笑いを浮かべる。

私に怒られたくて、わざとやっているのだ。

「やめなさい!」とつかまえて大声で諭しても、手首を握っている私の手にプップッとツバを吐きかけてくるから、「わあぁっ!」とビックリしてつい手を離してしまう。

 

放っておけばいいじゃないか、と思われる方もいるかもしれないが、彼は怒られたくてやっているので、私が怒るまでペッペッ、プップッをやり続ける。

 

…汚いじゃないの。

 

何度も何度も、「バッチイからやめようね」と優しく注意しているけれど、まるで効果はない。

「遊びと違うで!ママは本気で怒ってるんだからね!」

と本気度をアピール。

それも、どうにも伝わらない。

 

一時的でいいからやめさせたい。

けれど、大声で叱りつけたってサトイモは平然としている。

私の迫力が足りないのだろうか…。

 

こうなったら仕方ない。暴力に訴えよう。と、横抱きにしてお尻ペンペンしてみたが、オムツの上からだとポサポサとしかならない。

逆に、縦抱きに戻したときにサトイモがニコニコ笑いながら、私の顔をペシペシ叩いてきた。

向こうは手加減を知らない。小さな手は痛いったらありゃしない。

「やめてやめて!」

と泣きがはいるのは私のほう。

 

サトイモをギャフンといわせて言うことをきかせられる、ゴッドマザーになりたい。

今日ちょっとだけ効果があったのは、怒るときに箱ティッシュをテーブルに叩きつける、というもの。

バーン!と大きな音が出て、なかなかの迫力!

「怒っているんだぞ!感」が出せた、と自分なりに満足。

サトイモも一瞬目を丸くしていた。

 

会社で、「書類を叩きつける」「イスを蹴る」などは「パワハラになるからやってはいけない事項」と教えられていた。

今、あえてやっちゃいけないパワハラの手法を使ってみたらいいかもしれない。

全く、子供をビビらせる方法を試行錯誤する日々がくるとは情けない。

 

目指せ!子叱り名人!

そんな先週の火曜日、神戸市ファミリー・サポート・センター主催の「目指せ!子叱り名人!」という講座に参加してきた。

講座参加中は別室で託児があって、サトイモを預けてゆっくり受講できた。

講師の先生は普段は主に企業の管理職向けに研修を行っている人らしい。

kidanahoko.jp

 

サトイモをビビらせたい」という私の希望とは正反対に、子どもを叱りつけて言うことをきかせるのではなく、静かに諭して子どもと向き合おう、という内容。

「男の子のしつけ」の本と大筋において一緒だ。

 

「過去と他人は変えられない。変えられるのは未来と自分の行動です」

という話にちょっと胸を打たれつつ、ロールプレイングを通して隣の席の受講者さんと仲良くなったりして、講座はあっという間に終了。

 

手法というか発想として重要だと思ったのは、

「話の内容ではなく、話の背景にある気持ちを聴いてあげる」

というコミュニケーション術で、子どもだけじゃなくどんな人間関係においても使える。

「言い訳は決して悪いことではありません」

というのも、もっともだと思う。

 

残念ながら、1歳10カ月のサトイモはまだそこまで育っていないので、なんで問題行動をするのか自分で言い訳ができない。

ツバを吐く理由を代弁するなら、

「もっとママと遊びたい」

ということだろう。

 

でもなぁ…。

 

私が働いていたりして一緒に遊ぶ時間がないのなら、わかる。

でも、今は一日のほとんど、これ以上どうせーっちゅうねん!というくらいに遊んでやっている。

それなのに、最低ラインの家事の時間まで奪おうというのか、サトイモよ。

ちょっと相手になってやらないだけで、すごい声で泣き叫ぶ。

愛情欲求の貪欲さが空恐ろしい。

 

ほかの受講者と雑談していたとき、サトイモの「怒られたくてわざとやっている」ということについて、

「イヤイヤ期に入ったら、おさまってくるんちゃいます?」

と言ってくれた人がいた。

わかっていてわざとやる、というのも、成長の過渡期なのかもしれない。

 

2歳になれば、そろそろイヤイヤ期。

サトイモはまだ「イヤ」という言葉は言えないからまだ憎らしくないけれど、いずれ何を言っても、

「イヤ!」

で返される日がそこまで来ている。

 

その日までに、迫力ある恫喝を習得せねば。