3歩前のことを忘れる女のサブカルと介護の記録

神戸に住む40代波野なみ松の、育児と趣味と要介護両親の対応に追われる日々の記録。

子育て本を買うくらいの閉塞感

前回のブログで「母の病院の面会時間が5分に制限されている」と書いたけれど、その直後に病院から封書が届いて、一切の面会ができなくなった。

姫路の病院でコロナウィルス感染者が出たためだ。(うちの母の病院ではないけど。)

父によると、病院に行っても母には会えず、入り口でタオルの交換だけをしているという。

 

私は母が入っている病院をあまり信頼していないので、家族の目がなくなった病室が不安だ。

母は自分の手が重なっただけで、爪が皮膚に食い込んでケガをしたりする。ちょっと当たっただけでアザができたり表皮剝離したりするのだが、そういうのもちゃんと見ていてくれているだろうか。

ぞんざいに扱われてないかな。ちゃんとケアしてもらっているかな。

 

お母さんかわいそうに、という私に対して父は、

「お父さんは奥まで歩いていかんで済むから助かる」

となんともひどい言い草。

病院の入り口から病室までがしんどい。それほど父には歩行が負担になってきているようだ。

ただ、病院の往復が父の唯一の運動だろうから、それをしなくなってしまったら余計に歩けなくなるんじゃないか。

いくら言っても父には「歩かないと歩けなくなる」という自覚が乏しいのが悩ましい。

 

そうこうしていると、再び病院から封書が来た。

今度はなんだろうと思ったら、マスクのことだった。

これまでも冬期はインフルエンザ予防のために病院内では必ずマスクをすることになっていて、マスクを忘れた人はナースステーションでマスクを購入していた。

1枚10円。

それが妥当な値段かどうかはわからない。

私もうっかり忘れて、2回買ったことがある。

面会謝絶になる前、マスクが入手困難なのを受けてうちの夫は、

「家の在庫なくなったら、お義母さんの病院に行って10円で売ってもうたらええやん」

なんて言っていた。

 

夫は冗談だったけれど、けっこう本気でそうしていた人がいたかもしれない。

そんなわけで、病院からの封書の内容は、

「高額転売禁止を受けてマスクの販売を中止したので、必ずマスクを着用してきてください」

という旨の通達だった。

病室に入ることもできないのに、なんだかなぁ。

そして、いちいち何かあるたびに入院患者の家族全員に通達を送らないといけない病院事務の皆様、どうもご苦労様。

 

もうすぐ2歳の誕生日だというのに… 

そんな私の日常は、ほとんど日がな一日サトイモと二人で過ごしていて、可愛いのか可愛くないのか、だんだんわからなくなってきた。

何かを必死で訴えてくるけれど、何が言いたいのかさっぱりわからない。

思い通りにならないと私の足にすがりついて、がーがー泣く。

泣かれても私は平気なので、いくらでも無視する。

それがよくないのか、余計にまとわりつく。

 

昨日は私が大をしている最中にトイレに入ってきた。

ちょっと待っててという私の言葉は全く耳に入らず、ストローマグと絵本を持参で、私のひざによじ登ってくる。

やめて、といっても、便座に座ったままの私は抵抗ができない。

私はお尻も拭けないまま、仕方なくサトイモを抱っこした。

絵本をひととおり読み聞かせ、

「はい終わり、もう下りて」

と言ってもまだ下りない。

「叱らない育児」では、理由を添えて何をすべきか丁寧に説明をする、何度も言い聞かせる、というのがいいらしい。

「お願いだから下りて。ママはお尻を拭かないといけないの。サトイモが乗ったままだとママお尻拭けないから困るでしょう。下りてくれないかなぁ」

懇願するように何度も何度も説明したけれど、サトイモはガン無視。

やがて、太ももの上にストローマグのお茶をこぼされて、私はブチ切れた。

 

「ええ加減にせぇよ!!!!!下りろ言うのがわからんのか!!!!」

私はお尻を拭かないままサトイモを廊下に降ろし、絵本を床に叩きつけ、トイレのドアを閉めてカギをかけた。

サトイモは大泣きでドアをバンバン叩いていた。

 

叱らない育児、全然成功しない…。

 

確かに、怒って泣かせたところで言うことを聞くかというと、聞くことはない。

でも、静かに説明しても決して言うことは聞いてくれない。

 

いつまで経ってもまともなコミュニケーションが取れない…。

 

子どもの後追い、というのは成長過程で必ずあることだけれど、執着がひどい気がする。

いまだに指を口に入れる。

私の愛情が足りないせいなのかな、とときどき思う。

 

一時期、いくらやっても寝かしつけがうまくいかないとき、ベビーベッドに放り込んで放置していた。

がーがー泣くけれど、30分から1時間くらいで泣き疲れて寝てくれる。

欧米ではそんなやり方で「セルフねんね」させているらしい、というのをネットで読んで、これは楽な方法だと実践していたのだ。

夫は大泣きするサトイモをかわいそうがったけれど、私はいくら泣かれたって、

「抱っこしてトントンしてやってた間に寝なかった自分が悪いんでしょ」

と、なんとも思わなかった。

 

今、もしかしたらあのときの放置ねんねの寂しさがストーキング行為と指しゃぶりになっているんじゃないかという気がしている。

 

育て方、間違ったかなぁ…。

 

これまでなら、児童館や子育て広場で先生たちに相談したりできたけれど、コロナで閉室しているから、一人で悶々とするばかり。

 

何かヒントが欲しくて、こんな本を買ってみた。 

脳科学的に正しい 一流の子育てQ&A

脳科学的に正しい 一流の子育てQ&A

  • 作者:西 剛志
  • 発売日: 2019/04/04
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

まだ半分しか読んでいないけど、読みやすい文章ですんなり頭に入ってくるし、論理的ですごく納得できる。

Q&A形式なので、家事の合間にちょっとずつ読める。

これから読み進めるのが楽しみだ。

 

ちなみに、この本では欧米式の幼児の独り寝を推奨していない。

その理由は、親との接触が多かった子どもほど良好な発達をすることがDNAの分析でわかっているかららしい。

サトイモの発達が遅いのは、独りで寝かせたうえ、重いからって私があんまり抱っこしてなかったせいかもなぁ…。

 

反省しつつ、それでも、ゴミ箱からゴミを放り出されるとついつい泣くまで怒鳴りたくなる。

私が平常心を得られるまで、何冊の子育て本を読むことになるだろうか。