デジタル化はマッハのスピードで。
大変なことになってしまった。
オンラインでオーケンに会えるイベント「オーケンのZoom ミート&グリート・OZMG !」に当選してしまった。
出席確認の点呼があるらしい。
直接しゃべれるの?
どうしようどうしよう?!
当選通知を受け取ってから、そのことを考えるびに緊張そして緊張。
コロナ以降、デジタルが苦手だったオーケンがどんどんIT化している。
生のライブができなくなったからといって、活動を止めることができないオーケンさん。根っからの表現者なんだなぁ、と思う。
YouTubeを皮切りに、Twitter、インスタ、ツイキャス、17Live、Noteと試行錯誤しながらいろんなことに挑戦している。
こっちは追いかけるだけでいっぱいいっぱい。
でも、そのおかげでこちらもいろいろなことを経験することができる。
Zoomだって、オーケンのミート&グリートがなかったら使う機会がなかっただろう。
今回、緊張材料のひとつに、私がZoomを初めて使うということがある。
PCでもスマホでもアプリの操作が苦手だったことはないので、問題はないと思っているけれど、一回くらいは使っておかないと失敗は許されない。
人生の大一番だぞ!
日曜日の本番までに練習させてほしいと夫にお願いしているところ。
デジタルネイティブの将来
夫がときどき、
「サトイモはかわいそうな時代に生まれたなぁ」
と口にする。
「なんで? 温暖化とか海洋汚染とかの環境問題?」
と尋ねると、
「情報の速度がめちゃくちゃ速いやんか。こいつが仕事する頃にはもっともっと速くなるやろう。大変やで」
と言うのだ。
なんだ、そんなことか。
「昔と比べてみ?昭和の映画なんか見てたら、机の上に書類と電話しかないんやで。あんなんで仕事できてたんやもんなぁ。パソコンなくてどうやって仕事してたんやろう。それと今とでどれくらい仕事量が違うと思う? 海外とのやりとりもオンラインで毎日でもできる。世界がどんどん近なってる。昔一週間かけてたことが、今やったら一時間で済むで」
まあ、そうだろうけど、私はちっともそれが悪いことには思えない。
夫はしきりに、
「そんな速いスピードで生きていかなあかんなんて、しんどいよなぁ」
と可哀想がるのだった。
いやそれ、しんどいのは自分のことでしょ。
サトイモは生まれたときからそのスピードで生きているのだから、慣れっこじゃないかと思う。
親のスマホは触らせないようにしている代わりに、夫の古いiPhoneをオモチャとして与えている。
Wifiにはつないでいないからネットは使えないので、カメラで写真や動画を撮ったり、設定の着信音を変えたりするだけだけど、それなりに楽しんでいる。
私のお古のSurfaceというタブレット型PCもオモチャとして与えていて、最初はピアノのアプリで楽器として遊んでいた。
次第に、幼児用乗り物パズルのアプリを入れた。
最近では、大人用のレーシングアプリで遊んでいる。
さすがにそれは私が一緒に操作しないとプレイできないけれど、ブーブーが大好きなサトイモには自分で選んだ車が走っているだけで楽しいらしい。
自分で電源を入れ、音量を調整し、電池がなくなるとコンセントを差して充電する。(コンセントは危ないのでやろうとしているときはサポートするけれども。)
おりこうさんなときは、終わりにしようねと声をかけると、自分でちゃんと電源を消して片づける。
完全に機器の操作がわかっているのだ。
わかっていないのは私のほうで、音声読み上げ機能だとかハイコントラストだとか、懐中電灯や言語選択機能をいじられると、どこをどうやって元に戻せばいいのか四苦八苦。
特に言語をいじられて、アラビア語だとかトルコ語だとか文字が読めない言語にされた日にゃあ、たまったもんじゃない。
ひらがなも読めないサトイモにとっては、言語なんて何でも同じなんだろうけどさ。
ちゅーちゅー中毒
サトイモはこれまで、「こどもちゃれんじ」のDVDと、「ばあ」(Eテレ『いないいないばあっ!』)、「ばんまん」(『それいけ!アンパンマン』)の録画を、テレビで見て楽しんでいただけだった。
それが最近では、Fire TV Stickを使ってテレビでYouTubeを見るのにはまっている。
YouTubeと発音できないので、
「ちゅーちゅー!ちゅーちゅー!」
とうるさい。
あんまりうっとうしいので、
「ネズミさんがいるのかな?」
ととぼけて知らん顔してやることもあるけれど、家事をするときは助かるので見せてやる。
ただ、YouTubeが見たいと言っても何が見たいのかわからない。
「これ?」「いやいや」「じゃあこっちが見たいの?」「いやいや」の繰り返しということもあり、結局は何が見たいわけでもなく、私を困らせたいだけなんじゃないか、という場合も多い。
最初は「BabyBus」というパンダが出てくる赤ちゃん向け動画や「Super JOJO」という赤ちゃんが主人公のアニメ動画がお気に入りだったが、やがてキッズステーションの「のりものタウン」という乗り物紹介番組に移行。
めぼしい乗り物を全部見てしまってからは大人向け動画に手を伸ばし、MonsterJamというモンスタートラックが走るモータースポーツイベントの動画を見るようになり、ジープが崖や泥道を横転しそうになりながら走る動画を見るようになり、オフロードバイクの動画を見るようになった。
父親が昔ジープに乗っていたことやオフロードバイクのレースに出たことがあることを、サトイモは当然知るよしもない。
つくづく、血はおそろしいなぁと思うばかり。
やがて『世田谷ベース』も父親と一緒に見るようになるだろう。
唯一私と共有できるのは、クレイジーケンバンドの横山剣さんがカーレースに出ているCRAZY KEN RACINGの動画くらい。
iPhoneやSurfaceはフル充電せずにわざと電池切れを起こすように仕向けているので、やめさせるのはたやすいのだけど、YouTubeを適度でやめさせるのが大変。
あんまりYouTubeばかり見るとアホになるのではないかと、将来が心配になる。
ただ、私の子どもの頃だって、
「この子たちは生まれたときからテレビがあるんだもんなぁ」
と言われていたに違いなく、
「テレビばっかり見てアホになる」
と言われて育ってきた。
アホになりましたか?
ええ。
立派なアホになりました。