3歩前のことを忘れる女のサブカルと介護の記録

神戸に住む40代波野なみ松の、育児と趣味と要介護両親の対応に追われる日々の記録。

ブログを書く暇がない。

全然時間がない。
ブログを書く時間がない。
なんでこんなに時間がないんだろう?と自問自答してみると、理由が二つ思い浮かんだ。


離乳食は時間がかかる

 

ひとつは、離乳食。
一回作れば残りは小分けして冷凍して利用しているし、困ったときはフリーズドライや粉末のベビーフードを利用しているので、さほど手間ではないはずなのだ。
つまり、離乳食の大変さは準備ではない。
そりゃあ、自分の胸と哺乳瓶一本で足りていたこれまでと違って、準備や後片付けにそれなりに時間を取られることは事実だ。

けれど、なにより時間がかかるのが、「食べてもらうこと」だ。

気に入らなければ大泣きしてスプーンを手で払いのける。
食べたと思えば口から吐き出す。
口の中に食べ物が入っている状態で指を咥える。
食べ物がついたベタベタの手で、そこらじゅうを触ろうとする。
汚れた手を拭いている間に、もう片方の手を口に突っ込む…。

なぜか知らないけど、うちのサトイモは顔を拭かれるのをやたらと嫌がる。
汚れたのが顔だけならよいけれど、口から流れ出た離乳食が首まで流れて、しわに入り込むとなかなか取れない。
プラスチックのスタイをしていても、首回りはどうしても汚れてしまう。
離乳食の定番、にんじんやほうれん草といった緑黄色野菜は、服につくとなかなか汚れが落ちない。
色のつく野菜ほど、嫌がって暴れるので服につくという皮肉。
汚れがシミになるので、手洗いの回数も格段に増えた。

ドロドロの形状のものを根気よく食べさせるのは、母の介護で経験済みだ。
目を離すと、入れたつもりのものが出てきてしまっているのも母と同じ。
けれど、老人は気にいらないからといって泣いて暴れたりしないし、食べてる最中に指を口に突っ込んだりもしないし、この点では介護のほうがましだった。

この面倒な離乳食タイムを、増やさないといけない時期に来ている。
離乳食を初めて1カ月くらい経ったら、1日1回から2回に増やしましょうというのが教科書の教えだ。

ますます時間がなくなる!

なんとかならないかなぁ、と思っていたところ、モグフィーという製品を見つけた。

kidsme.jp
シリコンサックに食べ物を入れて、赤ん坊に自分で噛み噛みしてもらうというものらしい。
日商品が届く。
うまくいけばいいなぁ…。


前進あるのみ

 

ベビーザらスだったかパンパースだったか、先月くらいに送られてきたメールマガジンの冒頭がこんな一文だった。
「とうとう赤ちゃんが動き出します!」

今、そのセンテンスをかみしめている。

サトイモが目覚ましく動き出した。
よく「日々成長」なんて比喩的に言うけれど、赤ん坊は本当に本当に、毎日発展している。
前の日までお尻を上げていただけだったのが、キックで前進するようになり、次の日には手を前に出して進むようになり、とうとう今日からズリバイが始まった。

ズリズリ、ズリズリ…。

夫にホームセンターで床に敷くプレイマットを買ってきてもらったけれど、動く範囲がどんどん広がるので3回買い足した。
どこへ動くかわからないので目が離せない。
あっという間に移動して、何でも口に入れようとしてしまう。

こうなると、私が自分の時間を持てるのはサトイモが寝ている間だけなのだけれど、以前に比べてお昼寝の時間が極端に減っている。
一日中寝ていた新生児の頃が懐かしい。
夜泣きもなく、夜中はちゃんと寝てくれるのが本当にありがたいことだけれど、夜は私も眠くなってしまって、一緒に寝てしまう。
今日は眠いから急ぎじゃないことは明日やろう…、そう思って日々がどんどん過ぎていく。

 

友有り、遠方より来たる。

 


そんな日々の中、金曜日に友達がわざわざうちまで遊びに来てくれた。
彼女は中学時代の親友で、私の中学生活は彼女がいてくれたから乗り切れたというくらい、大事な友達だった。

なのに、大人になるにつれてあまり連絡を取らなくなり、前回いつ会ったのかすら覚えていなかった。
今回が十数年ぶりくらいの再会だった。
それでも、会ってみるとそんなに久しぶりだという感覚が全くなく、もしかしたら昨日も会っていたんじゃないかというくらいにおしゃべりに花が咲いた。
話題が途切れることもなく、話が尽きなかった。

彼女は二人の子供の母親だ。
上の娘さんはもう高校生である。

娘さんが産まれたときのことはよく覚えている。
というのも、その前日に彼女と長電話をしていたためだ。
彼女は電話を切ったあと急に産気づいて、あっという間に赤ちゃんが誕生した。
電話ではなんともなかったのに、翌日、彼女から生まれたという知らせを聞いて、ものすごくびっくりしたのをよく覚えている。

その後、子育てに無知だった私は、「きっと育児は忙しいんだろうなぁ。邪魔をしたら悪いよなぁ」なんて考えていた。
そしてこの空白の十数年である。

今回彼女と会って、二人の子育てをしてきた苦労話を初めて聞いた。
どうしてこれまであまり話を聞かなかったんだろう、そしてその大変さをわかってあげられなかっただろう、と自分を恥じた。
私は子供を持つまで、本当に子育てについて無関心だった。
どれだけ無知で無理解だったことか。

サトイモが生まれてきてくれたことで、私はたくさんの得をした。
こうやって友達が来てくれる。
知ることもいっぱいだ。
いいことづくめなのだから、自分の時間が取れないくらいしょーがないか。