3歩前のことを忘れる女のサブカルと介護の記録

神戸に住む40代波野なみ松の、育児と趣味と要介護両親の対応に追われる日々の記録。

休みまくる弥生

先週1週間の登園自粛が終わり、今週から幼稚園が再開した。

たった1週間だけれど、幼稚園に行かない間に一気に冬から春になった。

登園時に着ていた上着は要らなくなり、制服の下に着ていたトレーナーをロンTに替えた。

それだけで気分が一新したような感じになる。

 

月曜日の朝、登園途中の道で幼稚園バスが通るのを見た。

毎朝のルート、当たり前の光景。

でも、先週は園バスが運行しなかった。

子どもたちの声が消えた幼稚園。

普通に走る園バスを見て、日常が戻ってきた気になり、目が潤んだ。

 

いやいや。

コロナ禍が収束したわけではないし、オミクロンの猛威はまだまだ続いている。

今週も通常運転には戻れず、幼稚園は預かり保育をしてくれない。

預かってもらえない時間、今週もまたファミリーサポートさんにお願いばかりだ。

 

そんな今日、朝サトイモを起こすと、少し熱っぽかった。

本人も、

「しんどいから、きょうはおーちえんいかない」

と言う。

熱を測ると37.7℃。

 

ちょっと待って!

先週休みまくったうえ、年度末の業務が立て込んでるのに、また休むの?!

布団の中で熱がこもっていただけかもしれないので、何度か測り直す。

左右でかなり差はあるけれど、やはり37℃は超えていた。

 

仕方ないのでまた仕事を休む。

職場にも幼稚園にも欠席の連絡。

どちらも、やはりコロナの疑いがあるのかどうかが気になるところ。

これまでとは違って、

「まぁ、これは風邪だろう」

なんて悠長にはかまえていられない。

 

雨の小児科

小児科に電話をすると、発熱している場合は外での受診となるが、受け付けてはくれるらしい。

予約をとって、あいにくの雨の中、小児科に向かう。

万が一のことを考えたら、タクシーに乗るのは気が引けた。

けれど、しんどいというサトイモを歩かせるわけにもいかない。

久々にベビーカーを使う。

私もサトイモも、カッパと傘の併用。

サトイモが傘をさしてくれるようになって助かった。

もう何もできない赤ちゃんじゃないんだなぁ、と成長を感じる。

 

小児科に着き、玄関で予約があること、電話で発熱を伝えて外での受診を了承していることを伝えると、

「裏口で受診しますから、裏口に着いたら、また電話をしてください。看護師が問診します」

と言われる。

ここに来てるのに電話するわけ??と釈然としない気分になる。

だったら、最初に家から電話したときに問診してくれよ!

 

雨はしのげるとはいえ、裏口の軒先で電話をかける。

昨日一昨日とはうって変わって、風が強く冷たい。

いつもはカッパを着ていると暑いと文句を言う、暑がりのサトイモが寒いと言い出した。

熱があるから、悪寒がするのだろう。

聴診器を当てるときに服を脱がせるのが面倒くさいから、少し薄着させてきてしまった。

うかつに病院に来たことを後悔する。

病院に来たことで悪化させてしまうかもしれない。

母を病院に連れて行っていたときも、待ち時間に疲労して体調を崩すパターンがけっこうあった。

いつも思う病院の矛盾。

 

今回助かったのは、サトイモが非常におりこうさんだったことだ。

マスクもきちんとつけ、走り回ったりワガママを言ったりせず、落ち着いて私の隣で待ってくれた。

それだけしんどかっただけかもしれないけれど、私としてはどれだけ助かるか。

診察時も、先生の質問には自分で答えた。

聴診器を当てるときは自分で服をめくってモシモシされた。

言われたとおりに口を開け、舌を出し、上を向いて鼻を見せた。

全部、私が抱っこするのではなく、一人でイスに座って。

なんて成長だ!!

 

私は気が付かなかったけれど、先生からは、

「風邪の症状が出てますね」

と言われた。

「抗原検査しかできないですけど、検査受けておきますか?」

と尋ねられて、はいと答えると、こんな但し書きがついてきた。

「ただ、発熱してからあまり時間が経っていないので、まだウイルスが増えていないだけという可能性もあります。ですから陰性だからといって、絶対とは言えません」

 

鼻に検査キットを突っ込まれ、サトイモは泣いた。

「鼻をコチョコチョするね〜」

なんて軽く言われて、あんな痛いことされたら大人だって嫌だ。

泣いているサトイモを、

「痛いよね、でもよく頑張ったね」

と抱きしめつつ、でも何のために痛い思いをしたのか、うまく説明できない自分に私は戸惑った。

 

治療だったら、「これで良くなるからね」と言える。

予防接種だったら、「これで病気にかかりにくくなるんだよ」と言える。

でも、検査したからといって、良くもならないし予防もできない。

もし陽性だったら、治してもらえる手立てはあるんだろうか。

コロナ陽性者の、ひたすら自宅療養で耐えていた話ばかり耳にする昨今、検査結果の違いにあまり意味を見い出せない気がした。

病気がわかれば適切な治療をしてもらえるわけではないんだよね??

 

とはいえ、とりあえず抗原検査は陰性だった。

それなりに安心して調剤薬局に寄り(もう堂々と中に入れるしね)、おりこうさんにしていたサトイモへのご褒美にコンビニでスイーツを買ってやる。

 

病気の子ども

家に帰ってから、サトイモはしばらく機嫌よく遊んでいた。

もちろん、熱は下がっていない。

熱があっても遊ぶ分にはしんどくない子どもの不思議。

 

昼下り、ベッドで寝ると言い出し、寝室に連れて行くと、

「ままもいっしょにねないと、ねられない」

というので私もベッドに入る。

結果、昼寝したのは私だけで、サトイモは起き出して遊び、しつこく私を起こすという本末転倒。

 

おやつ後、こんなときでもないと見ないであろうお遊戯会のブルーレイを二人で見る。

「眠くなったら、見ながら寝たらいいからね」

とソファで横にならせて見させていたが、結局眠らず最後まで見た。

キリがいいところで止めて熱を測ったが、測る度に体温は上昇。

39℃を超す高熱。

座薬の解熱剤を入れたが、なかなか熱が下がらない。

保冷剤で頭や首を冷やそうとしても嫌がってすぐに外す。

「こんなに高い熱が出てるのに、お目々をつむって寝なさい」

と言っても寝ない。

「もうママ知らないよ!」

とトイレに行って戻ってきたら、もう寝ていた。

私がそばにいる間は、一緒に遊びたくて、意地でも寝ないで頑張っていたのかもしれない。

 

眠ってから4時間くらい経ったけれど、まだサトイモの身体は相当熱い。

本当に陰性なのかな、と少し不安になる。

とにかく眠れ。

そして私はその間、アマゾンプライムで何か見るとしよう。